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松村太郎の「ケータイが語る、ミクロな魅力」 第67回

ケータイに高速伝送機能が付いたらできることとは何か?

2009年04月04日 13時00分更新

文● 松村太郎/慶應義塾大学SFC研究所 上席所員

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携帯に大事に溜め込んだデータを
ユーザー同士で直接手渡しする

KDDI 相馬氏

KDDI 相馬氏

 一方、TransferJetのケータイに対する期待も大きい。

 「ケータイは世の中の大半の人が体から離さずに持ち歩いているデバイスです。TransferJetが描くストーリーの中で、 情報を運搬するという役割を担うにはピッタリの端末であると考えます。情報をリアルな場から集めていく道具というケータイの新しい役割を、TransferJetによって作れるのではないでしょうか」(相馬氏)

 またコンソーシアムに参加するモバイル以外の企業の顔ぶれを見ると、着うたのようなコンテンツ購入の使い方以外に、ユーザーが作り出したコンテンツの持ち運びにも、ケータイとTransferJetの組み合わせが便利に作用する可能性を指摘する。

 「デジタルカメラやビデオカメラから写真や動画をケータイに移して見たりアップロードしたり、そのデータを他のユーザーに渡したり、普及した赤外線やFeliCaとは違う役割を持たせることが出来、他の通信規格と共存していくと考えています」(上月氏)

 UGC向けの活用の局面に於いては、ケータイだけ先行してもあまり意味のない規格かもしれない。ただライフスタイルの中での使い勝手を提案しやすいデバイスであることは確かだ。

携帯同士を近づけて音楽やビデオを転送する

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