新機能の1つ“Sidebar”を表示した“Windows Vista”の画面 |
米マイクロソフト社は26日(現地時間)、次世代Windows“Windows Vista”の製品ラインナップを公表した。ホームユーザー向けが3製品、ビジネスユーザー向けが2製品、新興市場向け1製品の計6ラインナップで構成される。発売スケジュールについては今年後半から変更はない。64bit拡張やMedia Center Edition、Tablet PC EditionといったWindows XPの派生バージョンの機能も、メインストリーム製品に統合される。
公表されたバージョンの概要は以下のとおり。
ビジネス向け
- Windows Vista Business
- “Windows Aero”。半透明や動的な影生成など新しいグラフィックス効果を持つユーザーインターフェース。
- OS全体に渡るファイル検索機能。
- Tablet PC Editionのペンによる操作、手書き文字認識機能。ペンだけでなく指先での操作も可能。
- Windows Vista Enterprise
- Windows Vista Businessの全機能。
- “Windows BitLocker”。ハードウェアによる暗号化にも対応した暗号化技術。
- “Virtual PC Express”。新バージョンで互換性に問題を生じるアプリケーションを実行させるために、旧バージョンWindowsの仮想環境を提供。
- UNIXベースのアプリケーションを実行するサブシステム。
ホームユーザー向け
- Windows Vista Home Basic
- ホームユーザー向けの基本機能版。ウェブブラウズや電子メール、基本的なドキュメント作成向け。
- “Search Explorer”、“Sidebar”、ペアレンタルコントロールなどの機能を装備。
- Windows Vista Home Premium
- Windows Aeroベースの新ユーザーインターフェース。
- 文書だけでなく、画像や動画、音楽データにも対応した検索機能。
- “Windows Media Center”の機能。デジタル放送を含むTV視聴の録画も可能。Xbox 360を接続できる。
- Tablet PCの機能。
- 統合化されたDVDライティング機能。ビデオおよびデータDVDを作成可能。
- Windows Vista Ultimate
- ホーム、ビジネス向けのすべての機能を備えたWindows Vista。
すべてのバージョンについて、32bit版と64bit版が提供される。またホームユーザー向け3バージョンとVista Businessは、新しいパソコンにインストールして提供される。一方でBusiness Enterpriseはソフトウェアアシュアランスプログラムにて提供される。
Windows Vista Starterについては新興市場向けのバージョンと位置づけられており、発展途上国向けの低価格版Windows XPである“Windows XP Starter Edition”(日本向けには発売されていない)の後継製品となる。これらの市場のホームユーザーやエントリユーザーを対象としている。Starterは32bit版のみの提供となる模様だ。