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ソニー、“Do VAIO”を具現化するデスクトップパソコン夏モデルを発表

2004年05月10日 16時00分更新

文● 編集部 佐久間康仁

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画質にこだわって独自の高画質化回路を搭載

Do VAIO:TV.のカテゴリに位置する“type V”は、従来“バイオV”シリーズとして販売されている液晶一体型パソコンの後継に当たるもので、付属のワイヤレスキーボード&ワイヤレスマウスをしまえばほぼ液晶TVに見える外観を継承する。パソコン本体の基板は背面下部の台座部分に集約し、頻繁に抜き差しするであろうメモリースティックスロットやオーディオ端子、USB、IEEE 1394(i.LINK)、PCカードスロットなどを右側面に、設置時点で接続した後はあまり抜き差ししないアンテナ入力やEthernet/モデム、ビデオ入力端子などは背面に、それぞれ配置している。

Do VAIO:TV.“type V”『VGC-V201』
Do VAIO:TV.“type V”『VGC-V201』

機能面での特徴は、Do VAIO:TVの名前のとおり、TV画面表示の画質へのこだわりで、特に全画面表示での画質向上に注力したという。従来のTVチューナー内蔵パソコンでは、全画面表示のための画像処理、IP(インターレース⇒プログレッシブ)変換やスケーリング(拡大処理)などをグラフィックスアクセラレーターの内蔵機能で行なっていた。しかし、これを利用する限り、チューナー部分でいかに3D Y/C分離や3Dノイズリダクション、ゴーストリダクションなどの高画質化機能を用いても、最終的に全画面表示した映像では斜め線にギザギザ感が出る、動きのあるシーンでボケが見られる、映像のシャープさに欠ける、などの不満が解消できなかった。そこで、type V(VGC-V201/V171シリーズの上位3機種)ではIP変換とスケーリングを“独自回路”(WEGAシリーズに利用しているビデオプロセッサー“Motion Reality”を搭載)で行ない、さらに液晶パネルの応答速度はTV/ビデオ表示では従来よりも強い信号を創出する“オーバーシュート・ドライブ”を行なうことで、動画ボケの少ない出力が可能。また、映像の色信号に応じて適切なシャープネス補正をかけることで、ギラギラ感やざらつきの少ない自然な色合いと、緻密な映像表現が可能になったという。なお、これらのパラメーターの一部はユーザーが変更することも可能で、標準/シアター(映画などの映像を迫力あるものにするプリセット)/カスタム(明るさ/コントラスト/色合い/色の濃さ/シャープネス/色温度/黒補正/ガンマ補正を調整できる)の3タイプから選択できる。

液晶ディスプレーは、黒が引き締まって見えるという“クリアブラック”液晶パネルに、映り込みを防ぐ“多層ARコート”(VGC-V171シリーズは通常の“ARコート”)を採用。画面は手前に5度、後ろに20度のチルト機構と、左右に180度回転するスイベル機構を搭載。画面下部には5+5W(下位3機種では3+3W)のステレオスピーカーを内蔵し、“SSMS(SonicStage Mastering Studio)”フィルターを通した音響効果が楽しめる。

『VGC-V151B/W』 『VGC-V151B/B』
Do VAIO:TV.“type V”『VGC-V151B/W』(白色筐体)Do VAIO:TV.“type V”『VGC-V151B/B』(黒色筐体)

パソコンとしての主なスペックは、全機種共通でCPUにCeleron-2.50GHz、チップセットは上位3機種がIntel 865GV、下位3機種が台湾Silicon Integrated Systems社のSiS651を採用。いずれもグラフィックスアクセラレーターはチップセット内蔵機能を利用する。メインメモリーは上位3機種がPC3200対応(PC2100動作)DDR SDRAM512MB、下位3機種がPC2700対応DDR SDRAM256MB搭載(どちらも最大1GBまで増設可能)。

HDDは全機種共通で約160GB。高画質モード(8Mbps)で約33.5時間の記録が可能。光ドライブはDVD±RWドライブを搭載し、書き込み速度はDVD+RW最大2倍速/DVD+R最大2.4倍速/DVD-R最大4倍速/DVD-RW最大2倍速/CD-R最大16倍速/CD-RW最大8倍速に対応する。

通信機能は10/100BASE-TX準拠のEthernetとV.90準拠の56kbpsファクスモデムを搭載。インターフェースは、USB 2.0×4/IEEE 1394×2(下位3機種では1つ)/オーディオ入出力/ビデオ入力などを備える。主な付属品はワイヤレスキーボード/ワイヤレスマウス/VAIO用マルチリモコン『RM-VC10』/アンテナケーブルなど。拡張スロットはPCカード(TypeII×1、CardBus対応)とメモリースティック(PRO対応、上位3機種はメモリースティックDuoと高速転送モードをサポート)を装備する。

プレインストールOSはWindows XP Home Edition SP1a、プレインストールアプリケーションはMicrosoft Office Personal Edition 2003(VGC-V201、VGC-V171、PCV-V151/Wを除く)、Do VAIO Ver.1.0、DV動画キャプチャー&編集ソフトDVgate Plus Ver.1.2、ホームAVネットワークサーバー/クライアントソフトVAIO Media Ver.3.0(後述)、DVD作成ソフトClick to DVD Ver.2.0など。

本体サイズと重量は、VGC-V201が幅約551×奥行き288×高さ442mm(直立時)/約14.4kg、VGC-V171シリーズは幅約484×奥行き288×高さ398mm(同)/約13.3kg、PCV-V151シリーズは幅約380×奥行き200×高さ342mm(同)/約7.8kg。消費電力はVGC-V201が平均約147W/最大約429W/スタンバイ時約2W、VGC-V171シリーズは平均約103W/最大約429W/スタンバイ時約2W、PCV-V151シリーズは平均約71W/最大約247W/スタンバイ時約2W。

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