12cm×12cmサイズの“Nano-ITX”マザー、“Eden-N” |
なんと、12cm×12cmというサイズの“Nano-ITX”規格のVIA製マザーボードが登場した。まさに手のひらサイズのこのマザーだが、入荷した高速電脳によると展示の予定もないという貴重な製品だ。
ノースブリッジには今回が新登場となる“CN400”、サウスブリッジには“VT8237”が搭載 | Nehemiahコアを採用するという“NanoBGA”と呼ばれるパッケージデザインの小型CPU“Eden ESP 5000” | |
左から順にNano-ITX、Mini-ITX、Micro ATX | 12cmCD-Rメディアとの比較 |
“Nano-ITX”規格は“Mini-ITX”規格と同様VIAにより提唱されたもので、17cm×17cmの“Mini-ITX”よりさらに小さな12cm×12cmというサイズが特徴。大きなCPUパワーを必要としないローエンド分野向けに作られた“Mini-ITX”のコンセプトを受け継ぎ、家庭、オフィス、産業、モバイルといった用途のためのより小型で静音なプラットフォームとして作られたもの。昨年9月のCOMPUTEX TAIPEI 2003で公開されて以来、その小ささから各所で話題となった規格だ。10月に正式発表されて以来しばらく音沙汰がなかったが、ついに製品本体が登場したことになる。
シリーズ名は“Eden-N”。写真のように、いくつか比較したものを見ていただければお分かりだろうが、やはり驚かされるのが12cm×12cmというそのサイズだ。ボード上のノースブリッジには今回が新登場となる“CN400”、サウスブリッジには“VT8237”が搭載され、さらにNehemiahコアを採用するという“NanoBGA”と呼ばれるパッケージデザインの小型CPU“Eden ESP 5000”を搭載している。
小さいと思っていたMini-ITXサイズ(右)のマザーが大きく見える | 付属のACアダプタ用変換基板を装着したところ | |
ブラケット部の構成はLAN/USB2.0×2/VGA/各種サウンド/TV-OUT(SPDIF兼用)/S-Video | Nano-ITXのカタログも付属していた |
対応メモリはDDR400まで対応のSO-DIMMでスロットが1本用意(最大1GBまで)されているほか、チップセット内蔵VGA機能にはMPEG2のデコードおよびMPEG4のアクセラレータ機能に対応した“S3 UniChrom Pro IGP”を搭載。そのほか、10/100Base-T対応のイーサネットや6チャンネル対応のサウンド機能も装備とオンボードインターフェイスはATXマザーと遜色ない。もちろんサウスブリッジの“VT8237”によるSerial ATAも1ポートあるほか、FDD、IDEポート(ATA133)も2つ用意、ボード裏面にはMini-PCIスロットも搭載している。なお、電源には付属の変換基板を利用したACアダプタを使用するようだが、今回の製品にはACアダプタは付属していない。
高速電脳によると「このマザーはほぼ製品版といえる状態で、実際に販売されるものと変わらないようだ。ただし価格や入荷次期は一切不明」とのこと。発売まではもう少し時間がかかりそうだ。
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