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Zalman Tech製の完全ファンレスPCケース「TNN500A(型番:ZM350-HSC1)」 |
9月に開催された“WPC EXPO 2003”でも話題となったZalman Tech製の完全ファンレスPCケース「TNN500A(型番:ZM350-HSC1)」のデモが秋葉原の複数ショップで始まった。実際に動作しているPCに耳を近づけてみても、動作は一切聞こえず“無音”といって言い状態で駆動しているのがわかる。
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材質の99%にアルミニウムを採用し、ケース全体をヒートシンクとして使用することで、完全ファンレス動作を実現している。見ためも巨大なヒートシンクのよう |
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熱源であるCPUに取りつけられたヒートパイプは3方向に延び、ケースにつながる | ヒートパイプで熱をケース全体で放熱する仕組みだ | |
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HDD用のヒートパイプも付属する | 総重量も約21kgのため、底面にはキャスターが取り付けられている |
製品はケース本体のほかにヒートパイプが付属しており、CPU/ビデオカードといったパーツの熱をヒートパイプでケースに伝えて放熱するというもの。そのためケースは両サイドに放熱フィンが設けられ、全体が巨大なヒートシンクというべきものとなっている。
付属するヒートパイプはCPU用、ビデオカード用、HDD用の3種類で、これらは自分で組み込む必要がある。ヒートパイプはCPUが側面と上部に、ビデオカードが側面に繋がり放熱される仕組み(HDDのヒートパイプはどことも接続されない)で、ケース側のヒートパイプのマウントは搭載するマザーボードのレイアウトの違いにも対応できるように複数の取り付け穴が開けられている。
また電源は、ケース内部の側面に基板むき出しの形で搭載されており、しかもMini-ITXマザーボード程度のサイズがあるため一見しただけでは電源とわからない形状をしている。こちらもケース内部の側面に貼りつけられるように取りつけられているので、熱はそのままケースに伝わらせて放熱する仕組みとなっている。
このような仕組みにより完全ファンレス動作を実現しているわけだが、その代わりケースの材質は99%がアルミニウムとなっており、総重量も約21kgとまさに従来のPCケースとは一線を画すものだ。ベイ数は、5インチ×3、3.5インチ×4となる。ちなみに高速電脳のデモ機は、Pentium 4-3.2GHz/i875Pマザー/RADEON9800PROと最新スペックと呼べる仕様だ。
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ケース前後の扉はどちらも開閉可能だ | ケース側面に取り付けられた基板状の電源ユニット |
価格は高速電脳とUSER'S SIDE本店で14万8000円(11月下旬入荷予定で、どちらも予約受け付け中)とPCケース単体の価格としてはかなり高価。しかし、搭載するパーツ全てに水冷化を施して静音化を目指したとすると、同程度かもしくはもっと高くつくかもしれない。その“無音”振りを実際に体験してみれば、納得の価格といえるだろう。展示は来週一杯は行っているということなので、秋葉原に行く機会があったら一度“聴き”に行ってはいかがだろか。
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