リネオソリューションズ(株)は10日、組み込みディストリビューション『uLinux』およびクロス開発環境『ELITE』を提供する構想を発表した。
リネオソリューションズは、昨年12月に米Metrowerksが米Embedix(Lineo)を買収した際に、当時の(株)リネオ経営陣や社員によるMBOで設立した企業。当時の取材でも、組み込みLinux事業を継続するとの回答を得られていた。
今回発表された組み込みディストリビューション『uLinux』は、正式な出荷は7月初頭を予定しており、現在はチップベンダーやOEM供給先でβ版をテストしている段階だという。現在のところ明らかにされている供給先は、米Toshiba Americaのリファレンスハード『AVM79R』のみ。詳細な情報については、同社Webサイトを通じて順次提供される。
同時に発表されたクロス開発環境『ELITE』は、WindowsおよびLinuxをホストOSに、プロジェクトの生成からコンフィギュレーション、ビルド、ターゲットへの展開、デバッグといった作業を行なうための製品。Javaで実装されており、プラットフォームにかかわらず同様の開発環境を提供するという。また、大きな特徴として、リアルタイム機能のサポート、サードパーティのデバッガとの連携機能が用意されるという。対応しているターゲットCPUアーキテクチャは、SH系、ARM系、MIPS系、PowerPC系、メモリ保護機構のないCPUなど。現在のところ『ELITE』の提供開始時期については明らかにされていない。
リネオソリューションズは、両製品をデジタル家電や携帯デバイス向けに提供するという。