完成予想図 |
昨年12月に「秋葉原ITセンター」(仮称)のニュースをお伝えしたが、本日、東京都は秋葉原駅前都有地売却に関して、買受予定者が決定したと発表した。それによると予定者はユーディーエックス特定目的会社グループ。エヌ・ティ・ティ都市開発株式会社と鹿島建設株式会社が出資するユーディーエックス特定目的会社とダイビル株式会社で構成される。売却価格は405億円(予定価格:228億7670万3100円)となっている。応募者は13グループに及んだが、実際に事業計画書などを提出したのは1グループで、審査基準が多すぎる点、公募期間が短期間であった点などが低調の原因であったのではとの報道もされていた。
石原都知事 |
これに対して石原都知事は、2月8日に開催された定例記者会見で「コンペの期間が短く1社しか合格しなかったということを踏まえて、競争の公正性を欠いているのではないかととられかねない記事が載っているが、これは認識不足。去年の3月からこういうプロジェクトで正式に公募しますということをアナウンスし、関係者はみんな知っていたはず。ITは日に日に技術的に進歩していくものでスピード感覚も必要だ。そういう感覚が応募する当事者たちになかった。結局1社しかこちらが期待するレベルに達していなかったわけで、そこで大きなふるいがかけれれた」と反論した。
さて、今回決定したユーディーエックス特定目的会社グループが提出した計画書だが、「TOKYO AKIHABARA CREATE TOWN」とした冊子の1ページ目には完成予想図が描かれている。秋葉原駅側の1街区と、昨年から工事を開始した元駐車場地域に当たる3街区に分かれており、現在のアキバからは想像もできないニュータイプの“街”が出現しそうだ。工事もかなり大規模になることが予想される。
決定業者が提出した計画書の表紙には「TOKYO AKIHABARA CREATE TOWN」の文字が見える | 要は2つのビルになる。両ビルの地下に駐車場が設置される | 1Fには多機能イベントホールほかショールーム、ネットカフェ | ||
今後のスケジュール |
1街区のビルは地上29階、地下2階で、地下には113台収容可能な駐車場が設けられる。多目的イベントスペースなどが1階に用意されるが、ビルのほとんどはオフィスとなっている。また、3街区のビルは地上21階、地下3階で770台(都市計画駐車場500台、付置義務台数270台)収容可能な駐車場を設置。こちらはコンベンションホールほか、ITテストセンター、総合情報センター、サテライト連合大学など産学連携機能・施設ほかコンベンションホール、情報ネットワーク機能が入る予定。ただし、これらは東京都が条件として出した機能を盛り込んだ場合に考えられる施設という青写真であり、変更される可能性もある。
さらに計画書には、1街区と3街区は、ラオックス ザ・コンピュータ館と三菱銀行に挟まれた神田明神通りで分断される形になるが、地上の東西自由通路で行き来が可能。秋葉原駅の新改札口ともつながる予定となっている。この改札口が2005年に開通予定の常磐新線に関する改札口がどうか不明だが、ITセンターを通って電気街中心部に抜けるという方法も考えられそうだ。
今後のスケジュールに関しては、2003年5月に1街区から着工を開始し、2005年2月には一部開設、2006年2月に全面開設としている。