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【特別企画・インタビュー】激変するアキバ!元ラオックス店長のアキバ事情通に未来のアキバを聞く!

2004年10月02日 22時29分更新

文● 大森徹哉

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 ヨドバシカメラの進出、“秋葉原クロスフィールド”の誕生など、駅前を中心に大規模再開発真っただ中の秋葉原。工事も進み、その姿を除々に見せ始めている。来年2005年3月には、“秋葉原ダイビル”が開業予定。秋葉原の今後の変容、未来の秋葉原像について、元ラオックス ザ・コンピュータ館店長で、現在はエドバレー推進機構・産業観光PJ委員長の中小企業診断士・松波道廣氏に聞いてみた。

松波道廣氏
元ラオックス ザ・コンピュータ館店長、現在はエドバレー推進機構・産業観光PJ委員長の中小企業診断士・松波道廣氏

変わりつづけてきた秋葉原

――もともとはラオックス ザ・コンピュータ館の店長をやってらっしゃったんですよね?

そうですね。店長もやっていましたが、主にパソコン販売の担当部長をやっていました。基本的にはネットワークなどのビジネス向け製品が中心で、パソコン業界ではいろいろと勉強させていただきました。

――ラオックスにはいつまで在籍されていたのでしょうか。

本年3月末まで在籍していました。退社した経緯としては、この秋葉原の大変化の時期にあって、父の時代からお世話になった秋葉原に恩返しのつもりで街づくりの総仕上げに本格的に参加したかったからです。本当に想像できないような変化が起きるだろうし、それを千代田区全域をはじめとするプラス効果にしたいと思っています。現在自分の本業として、講師やコンサルタント業に半分の時間を使っていますが、残りはすべて秋葉原と千代田区に割いています。

――ラオックス ザ・コンピュータ館のスタイルは他店にも大きな影響を与えました。

そうですね。一時代を築きました。現在は郊外でも秋葉原と同じような商品が手に入るようになり、転換を迫られていますね。

ラオックス
ザ・コンピュータ館をはじめ、秋葉原に数店舗を構えるラオックス

――そういう意味ではアキバには、寿命とか周期があるということでしょうか。

時代というのはありますね。これまで秋葉原には3つの転換期がありました。最初が1960年以前ごろで、掛け売りから現金小売りへの転換。掛け売りで卸をやっていた店が売掛を嫌って店での現金販売に転換し、中央通り沿いに家電屋さんが次々と出てきました。次が1975年のオイルショックです。家電からオーディオへの転換ですね。バラコンと呼ばれるオーディオコンポーネントが飛ぶ様に売れましたね。ダイナミックオーディオなどの専門店も登場し、視聴室をそろえ、それが秋葉原の魅力になりました。そして第3が1993年のバブル崩壊。今のソフマップ1号店 Chicagoの所にあったシントク電気さんが倒産し、広瀬無線さんも小売りから撤退しました。中央通りの大型店が2つもシャッターを閉め、新聞でも「秋葉原沈没か!?」と書かれた時期ですね。

――それからパソコンの時代に?

それまで家電の売り上げが2000億円以上だったものが、94年のソフマップの中央通り進出を機に、パソコンと逆転劇が起きました。ピークの2000年には2千数百億円までいったと思いますよ。とくに凄かったのが、Windows 95のときです。その後97年に消費税が5%に値上げされてはじめて前年割れしましたが、Windows 98がそれを救いましたね。初代の「iMac」も同じ頃で、すごい勢いで売れました。女性がたくさん秋葉原に来て、「ライム」とか色の指定ばかりでしたね。スペックのこともたまには聞いて!なんて思ったほどでしたから(笑)。この頃の秋葉原は老若男女がいましたね。今はご存じのように20代、30代の男性ばかりですね(笑)。



風景
アキバ裏通り、ツクモパソコン本店付近

――そして、現在になります。

そう、今は第4の転換期だと思っています。秋葉原クロスフィールドの進行と同時に、アニメやフィギュアが出てきた。「ラジオ会館がアニメ会館になっちゃった」と言う状態ですから(笑)。ただ、これを亜流とみるか、本流と見るかですよね。森川嘉一郎さんが「趣都の誕生~萌える都市アキハバラ」という本でも書いてますけど、意外に本流かな、という考えもあるわけです。アニメ、フィギュアという新しいパワーが出てきた。次はロボットだという話もありますが、まだちょっと早い感じですね。

――秋葉原は“アキバだけのもの”を扱っていくのが宿命なんでしょうか?

そう、最先端じゃないとダメ。それもいつも裏通りから動きが起きるんです。裏通りのほうがイノベーションが活発ですよね。猥雑さがアキバの魅力、この猥雑さはなくしちゃいけないだろうなって思います。厳しいようですけど、表通りの店はちょっと油断してますね(笑)。



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