「子供の作文」の添削に行き着いた
── もうひとつ個性的に感じたのが、子供の作文を添削するという「作文添削通信学習指導塾」です。いつ頃始めたんですか?
金田 2008年5月だね。連載が終わって、「はて、これから何をしよう」と考えたとき、大学時代にバイトしていた作文の添削を思い出して。もともと子供の作文が好きだったんだよね、それでちょっと本腰を入れてやってみようと。
ネットで稼ぐという連載を足かけ6年やっていて、実験的な意味もあって僕も色々試してみたのね。キャッシングのアフィリエイトサイトを作ったり、デイトレーダーに挑戦したり。だけど、アフィリエイトは全然稼げなくて、デイトレーダーもリスクが大きすぎるでしょ。かといって、オークションをやるにも仕入れが大変だし。だから、もう、そういうものは止そうと思ってね。
── では、子供の作文の添削は、結構本格的なビジネスにしていく感じですかね。
金田 そうだね。出版に取って代わるような自分の仕事になっていけばいいと思っているんだ。いろいろやって、しっくりこなかったけど、子供の作文の添削なら好きだからできるだろうって。ネットで稼ぐといっても、飽き飽きしているところはあってね。
特にアフィリエイトはさ、ちゃんとした人気サイトで稼いでいる人もいるけど、一部では100も200もゴミみたいなブログを作って稼いでいる人いるでしょ。今はブログ記事の自動生成ツールがあって、適当に検索上位のキーワードを使って起承転結のある文章を無茶苦茶な内容で量産できてしまう。そういうやり方があるんだけど、サイトに駄目な情報を出すっていうのは、本質的に間違っているんじゃないかなあって。
── しかし、アフィリエイターやデイトレーダーから、子供の作文の添削とは、かなり実直なところに向かいましたね。
金田 できれば、僕は日本のライターで終わりたくなくてさ。サンフランシスコに色々と友人がいるんだけど、まず第一にあっちでもやれる職業はないかと考えたんだよ。デイトレーダーがいいなって思ったんだけど、それは失敗して(笑)。アフィリエイトは全然稼げないし、ゴミみたいなサイトを作るのも嫌だし。で、結局は自分が好きだった仕事に落ち着いたと。
── なるほど。ちなみに、子供の作文といっても、お母さんが無理矢理書かせる場合もありますよね。そういうのも楽しく添削できますか?
金田 うん。自発的でも他発的でもいいんだよ。子供の作文って、嫌々書いたら、嫌々書いている感じが前面に出ているんだよね。それはね、ある種のパンクなわけですよ。だから、そういう作文も好きだし、子供らしい柔らかい表現がある作文ももちろんいい。やっぱり、子供の作文というのは性に合うというか、そんな感じかな。
筆者紹介──古田雄介
元建設現場監督&元葬儀業者&現古銭マニアのデジタル&サブカルライター。本格的にネットを始めたのは、ライターへの転職と同じ2002年から。今回も関係ない東京湾クルージングツアーの写真を載せます。すみません。「古田雄介のブログ」では、皆さんのお勧めサイトを募集中です!
*次回は7月21日掲載予定
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