半導体といえばシリコンと連想してしまうけれど、最近ではシリコンなどの無機物以外に、有機物を使った半導体の研究・開発がされている。そして先日、分子科学研究所の物質分子科学研究領域・鈴木グループで、炭素とフッ素のみでできた有機物の半導体が開発された。
この半導体は炭素に電気陰性度が高いフッ素原子を加えることで電子をキャッチしやすくしている。さらに今回の開発でスゴい点は、炭素とフッ素では難しい六角形の網型(オリゴフルオレン化合物)を実現していること。これによりさらに電子を捕まえる力がアップしたのだ。
有機物の半導体は薄く生成できてフレキシブル性などのメリットがあるが、今回開発された有機物半導体は電子移動度が従来のものより高く、LEDの材料などへの応用が期待されている。これからはシリコン=半導体とは限らない時代になっていく! かも!