贈れるFeliCaも近々登場
お金の使い方としては、いつでも別の人に渡せるというのも重要な部分だ。電子マネーでは、Edyギフトなどごく一部でしか使えなかったこの機能も、今後拡大していく方向が見られる。
まずは、セブンイレブンなどで使える「nanaco」が今春よりオリジナルデザインカードの作成と、ギフトとしての利用に対応する。
これは企業のプレゼントキャンペーンや、記念品などに利用できるサービスで、カード表面に任意のデザインをプリントした状態で発行/配布できる。
今までは、セブンイレブンなどの店頭で、会員情報と引き替えにしか発行できなかったnanacoを、ギフトとして配ることができるようになるのだ。利用者が後から利用者情報を登録すれば、紛失時の残高引継ぎなどにも対応できる。nanacoのカード製作を請け負うトッパンは、結婚式などの引き出物としても利用できる電子マネーギフトカードを開発。対応する電子マネーが決まれば、「贈り物に電子マネー」はすぐに実現可能だ。
テレビにもFeliCa、深夜通販もケータイで決済?
電子マネーの履歴を確認したり、ネットショッピングの支払いに使えるFeliCaポート搭載ノートパソコンの出荷数は、500万台を超えるとのことだが、今後FeliCaポートはパソコン以外のデジタル家電にも広がっていく。
ソニーは今夏よりデジタル家電向けのFeliCa組み込みソフトをリリースする。これにより、大画面テレビにFeliCaをかざして動画コンテンツを買ったり、放送中の番組情報をケータイに取り込むといったことが可能になる。
テレビがネットワークにつながっていれば、パソコンと同じように銀行口座から電子マネーのチャージを行なったり、テレビのウェブブラウザーでクーポン券を取得し、それをケータイに入れて持ち運ぶといったこともできる。こういったFeliCa対応テレビは2009年以降に登場する見込みだという。
おサイフケータイやEdy、Suicaなどによって、広がりを見せつつあるFeliCaの世界。JR東日本のIT・Suica事業本部副本部長 椎橋章夫氏はSuicaの「生活インフラ化」をキャッチフレーズに掲げているが、FeliCaをかざす場面は改札やコンビニから、家庭内へと確実に広がってきている。