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「日本のSaaSの落とし穴は帳票」――SaaSベンダーとの協業進めるウイングアーク

2007年10月18日 21時18分更新

文● アスキービジネス編集部

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ウイングアーク テクノロジーズは、10月18日、同社主催のプライベートイベント「ウイングアーク・フォーラム2007」を東京・品川で開催した。製品戦略から実際の活用法まで計12のセッションが開かれた中、注目されたのが「SaaS」をテーマにした「帳票入力・出力・集計サービスをSaaSで実現『帳票匠屋のリアルビジネスの全貌』」だ。


帳票は業務をつなぐインターフェイス


「SaaSを単体で入れても業務効率はなかなか上がらないし、コストも下がらない。帳票抜きに日本のSaaSは考えられない」――。ウイングアーク テクノロジーズ営業本部サービス&グローバルビジネス推進室長の岩本幸男氏はこう呼びかける。「帳票はSaaSの落とし穴」だという。

ウイングアーク...

ウイングアーク テクノロジーズ 営業本部サービス&グローバルビジネス推進室長の岩本幸男氏

 日本独特の企業文化だといわれる、複雑かつ多種多様な帳票形式。同社では、請求書や納品書などの伝票から、成績表や提案書などの幅広い定型文書を「帳票」と定義し、帳票開発・入出力ソリューションを提供している。

 なぜ、SaaSで帳票が重要なのだろうか。岩本氏は「実際のビジネスでは、業務と業務の間をつなぐ“インターフェイス”の役割を果たすのが帳票」と話す。たとえば営業社員の活動を例に考えてみると、見積書、納品書、受領書、請求書など、業務はさまざまな帳票ベースで動いていると見ることもできる。そのため、「部分的にSaaSにした場合、今まで帳票によって支えられてきた業務フローが分断されてしまう」(同)という。

 同社は、帳票出力エンジンと運用サービスを組み合わせた「帳票SaaS」をSaaSモデルで提供。セールスフォース・ドットコムが提供する「Salesforce」や、ネットスイートの「NetSuite」とのサービス連携を実現している(関連記事)。今後もビジネスオンラインの「ネットde会計」や、ラクラスの人事管理サービス「Lacrasio」などとの連携を図り、パートナーシップの構築を目指すという。それぞれの分野で強いSaaSベンダーと組むことで、「SaaSをより安心・安全に利用できるようにしたい」(岩本氏)というのが狙いだ。

ウイングアーク...

Netsuiteとの帳票SaaSとの連携例

 具体的な連携は、SalesforceやNetSuiteの画面上から、「見積書印刷」「請求書印刷」などのボタンを操作すると、帳票SaaSの帳票出力エンジンが呼び出され、設計済みの帳票形式に則ったPDFデータが出力される。帳票フォームの設計は、同社の支援サービス「帳票匠屋」で請け負うほか、帳票開発ツール「SVF(Super Visual Formade)」で作成した既存のフォームを取り込み、そのまま利用することも可能だという。

 まだまだ基幹業務へのSaaSの本格的な適用はこれからであり、今回の連携はこれに先手を打った格好だが、会場を埋め尽くした来場者の姿からも、同分野に対する関心の高さが伺えた。今後、SaaSの普及、適用範囲の拡大に応じて、岩本氏が指摘するような帳票の重要性が、改めて認識されることになるかもしれない。

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