メンヘラテクノロジーの高桑蘭佳です。
先日、無事に修士論文が完成し、大学院に提出できました。研究テーマはもちろん、「メンヘラ」の特徴についてです。修士論文の一部分の内容について、2月28日〜3月1日に行われた計算社会科学会で発表しました。
発表の内容は「メンヘラ」が自撮り写真をTwitterに投稿しやすいかどうかを分析したというものでした。その中で、「自撮り界隈(※1)」の存在に触れ、「メンヘラ」は(いいねなどを得ることで)自己愛を満たすためにSNSに自撮り写真を投稿している可能性があるかもしれない……と言及しました。
(※1)SNSに自分の自撮り写真を載せて、ハッシュタグで人と繋がる界隈のこと(文春オンラインの記事より引用)
そして、自撮り界隈で使用されるようなハッシュタグを付けた投稿は、いいねがつきやすいのか? という質問をいただきました。体感的にはかなりいいねがつきやすくなると感じていますが、実際に調べたことはなかったので、今回調べてみることにしました。
いつもどおりであれば、Pythonでさくっと分析してしまえる内容ではありますが、今回は長らく触ってみたいと思いつつ、なかなか機会がなかったJuliaを使ってみたいと思います。
Juliaとは?
Juliaは2012年に公開されたプログラミング言語で、統計処理、科学技術計算、機械学習などを扱えます。PythonやRと比較されることも多く、データサイエンスの次世代言語とも呼ばれています。
PythonやMATLAB、R、Perl、C言語の良いとこ取りをしたような言語で、書きやすく処理速度が早いのが特徴だそうです。すごい。
『Juliaプログラミングクックブック ――言語仕様からデータ分析、機械学習、数値計算まで』でも、処理速度については以下のように触れられています。
100万個のFloat64の配列を加算するプログラムをJulia、Python、Cで書いて実行してみた。手もとのコンピュータで簡単に試したところ、Juliaは1ミリ秒、Pythonは50ミリ秒、Cは1ミリ秒程度であった。Pythonより50倍速く、Cとほとんど同じ速度となっている。
今回は、処理速度を体感できるほどのデータ量でもなく、とにかく動かしてみるという段階で力尽きてしまったので、最適化なども全然できませんでしたが、今後活用できる場面がありそうなので、楽しみです。
環境構築
Juliaのインストールは公式ページの「Download」から自分の環境に合わせたバージョンのインストーラをダウンロードできます。
インストールが完了し、以下のコマンドを入力すると、Juliaのロゴが出て起動します。
$ julia
JuliaのREPLには複数のモードがあり、上記の状態がJuliaモード(デフォルト)でコードを実行することができます。ほかにも「?」キーでヘルプモード、「;」キーでシェルコマンドが実行できるシェルモードがあります。
とくによく使いそうなのが、「]」キーで起動するパッケージマネージャモードで、Juliaのパッケージを管理できます。
まずは、JuliaモードでHello world!を表示してみようと思います。
julia> println("Hello world!")
無事動きそうでした!
続いて、私は普段PythonをJupyter Labで使用することが多いので、Juliaも同じように使えるようにしたいと思います。
「]」キーでパッケージモードを起動し、以下のように「IJulia.jl」をインストールします。
(@v1.7) pkg> add IJulia
インストールが完了し、以下のようにJupyter Labを立ち上げると、Juliaが追加されているのが確認できます。
$ jupyter lab
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