読者の皆さん、こんにちは! 正能茉優です。
今月も、大学時代に立ち上げたハピキラFACTORYの社長と、ソニーでの会社員、そして慶應義塾大学大学院の特任助教と、3つのお仕事をしています。
ここ数ヵ月、誌面リニューアルにより、雑誌の連載が立て続けに2誌終わり、なんだか寂しい秋がやってきました。締め切りにヒーヒー言っていた自分は何処へやら、終わってみると本当に寂しいものです。「今いただいているお仕事を大切にしよう!」と改めて思う出来事でした。
さて、この連載では、働き方改革が進むこの時代、会社や組織に関係なく「個人」で新しい働き方を実現する方法や、その時の考え方について、考えています。
今回のテーマは「本当に動ける!モチベーションのつくり方」について。
習い事にせよ、ランニングにせよ、自分の日常をこなしながら何かを始めて、さらにそれを続けることって、実は結構難しいものですよね。それが副業ともなると、締め切りもあるし、クライアントさんがいることも多いので、趣味のように「今日は疲れたから休んじゃおう」とできず、さらに難易度は上がります。
そんななか、どうしたら私たちは新しいことを始めて、さらに続けることができるのでしょうか?
「飲んだり寝たりしちゃうんです。どうしたらいいですか?」
先週、名古屋市が主催する「起業家育成セミナー」のイベントで、受講者の方から、こんなことを聞かれました。
「自分のやりたいことが見つかって、始めなきゃとか準備をしなきゃと思ってるのに、飲んだり寝たりしちゃうんです。どうしたらいいですか?」
思わず小声で「おお……」と言ってしまうな、目から鱗の、正直な質問でした。
こうしたセミナーで多いのは、「やりたいけど時間が足らない」「やる暇がない」というお悩み。だから質問としては「正能さんの時間の使い方を教えてください」とか「時間管理術を聞かせてください」という着地になるんですよね。
だから、私も具体的な時間管理術や、自分の1週間の予定をお見せたりして、具体的なライフハックとして、お伝えしていました。でも、私はいつも不思議に思っていたんです。「はたして、みんなこれやってるのか?」と。
「時間管理術」ではなく「モチベーション管理術」が必要
私の漠然とした違和感は「そうは言っても、今日はこのまま飲みに行っちゃうよね? 明日はきっと残業して、疲れて寝ちゃうよね?」という、リアルに会社で働いている1人の人間としての感覚に基づくものでした。
やっぱり、日々のなかでなんとなく、でも確実に築き上げられた生活リズムに、新しいものを入れるのって、なかなか難しいこと。
私のこの違和感を言語化してくれたのが、名古屋での会場からの質問でした。つまり、具体的なライフハックとしての「時間管理術」をいくらお伝えしたところで、飲んじゃうし、寝ちゃうし、なかなか時間はつくれないんですよね。
そう考えると、時間が足らないと嘆く多くの人にとって、本当に必要なのは「時間管理術」ではなく、そんな時間管理をしよう、といかに思えるかという「モチベーション管理術」なのではないでしょうか。
ちなみに、私はNetflixと『みんゴル』が日課の人間なので、「やらなきゃと思っているのに、なぜかできない」人の気持ちが痛いほどわかります。
「やりたいことがある」と言うくらいなら、そうならないように自律しようよ、大人なんだし! と思う気持ちがないと言ったら嘘になりますが、でも、できないんです。リビングのソファに座ったらもう終わりなんです。
………と言いつつも、私自身は今、3つの仕事をしているのもまた事実。
どうしてこんなに、『みんゴル』好きの自分が、やりたいことをできているのか? 自分の経験をもとに、具体的なモチベーション管理術について、3つの考え方をまとめました。
この連載の記事
- 第318回 DTM勢がAIで作曲したら、AIの得意分野と苦手分野が見えてきた
- 第317回 ものづくり版コミケ「Makerフェア」2024年は面白かった。出展者の世代交代もなされているように見えた
- 第315回 0歳児、いつから保育園に? 女性の働き方、とことん考えてみました
- 第315回 推しの細胞がついた指輪を作ってもらった
- 第314回 おしゃれすぎるファン付きウェアを買って重要な問題に気付いた
- 第313回 0歳児がいながら、働く。ベストなやり方は?
- 第312回 パートナーの反対で転職できない問題
- 第311回 YouTubeの再生を止めないために画面を自動でタップする機械を作った
- 第310回 地方に移住したいが、東京にとどまるべきか
- 第309回 「マジック:ザ・ギャザリング」という深淵の入り口に立った。まだ底は見えない
- この連載の一覧へ