アスキー的パソコン大解剖 第60回
8コアCPUも安心の水冷クーラー人気が再熱!
オールインワン水冷クーラー11製品を徹底比較 パソコン自作でブーム到来か (1/7)
2019年04月04日 17時00分更新
性能も見た目も◎な
オールインワン水冷ユニット
CPUの発熱量増加などにより、ブームが何度か訪れているのがオールインワン水冷ユニットだ。
オープンタイプのPCケースやLEDライティングを使った魅せる系PC自作の1アイテムとして注目を集めていたが、長らく4コア8スレッドだったメインストリーム向けCPUの物理6コア、8コア化やエンスージアスト向けのメニイコア化が進むとともに、その高い冷却性能でさらに人気が出ている。
なかでも、メインストリーム向けCPUとしてトップの性能を誇る8コアCPU「Core i9-9900K」では、最大パフォーマンスを安定して発揮するために、水冷ユニットは組み合わせたいパーツのひとつと言える。
メニイコアCPUも安心の高い冷却性能を備える
そんなオールインワン水冷ユニットはラインナップが増加中で、ウォーターブロックやファンへのLEDライティング採用モデルに加え、より高い放熱性を備える360mmサイズのラジエーターを採用したモデルが数多く登場している。
ここでは、オールコア4.7GHz前後に達するCore i9-9900Kの最大性能発揮時も、余裕のある冷却性能で運用できる最新の360mmラジエーター採用モデル11製品を用意。冷却性能や騒音値などをチェックしていこう。
2種類ある水冷クーラー
PCの玄人向け冷却の手法として古くからある水冷。まずは簡単におさらいしておこう。水冷はその名の通り冷却液を熱源と接触するウォーターブロック部と、その熱を放熱するラジエーター部で循環させ、高い冷却性能を発揮する。ただし構造上、室温以下に冷却できないのは空冷と同じだ。
冷却液を循環させるポンプとラジエーターに搭載するファンの複数ノイズ元があるため、静粛性は空冷に劣り、水漏れによるパーツ破損の可能性もあるが、そんなデメリットが気にならない冷却性能が魅力と言える。
水冷にはウォーターブロックやラジエーター、ポンプ間の接続や冷却液の充填が済んでおり、導入が非常に簡単になっているオールインワン水冷ユニット(簡易水冷ユニットまたはメンテナンスフリー水冷ユニット)と、ウォーターブロックやリザーバータンク、ポンプなどを一から組み合わせて構築するカスタム水冷がある。
カスタム水冷は、CPUとマザーボードの電源回路をひとつのウォーターブロックで冷却したり、メモリーやビデオカードなどを水冷化できるが、コストや組み立て難易度は大幅にアップするのが難だ。
オールインワン水冷ユニットのポイント
- 導入が簡単
- 使い勝手が向上
- LEDライティングなどデザイン性が向上
カスタム水冷のポイント
- 高い冷却性能
- 自由度の高いパーツ構成
- 透明チューブなど魅せる系向け製品が充実
オールインワン水冷ユニット11製品を試す!
ここからは360mmサイズのラジエーターを採用するオールインワン水冷ユニット11製品を、オールコア4.7GHz前後で動作するCore i9-9900Kを搭載したテスト環境で、取り付けやすさや使い勝手、冷却性能、静音性といった点をチェックしていこう。
テストはZ390チップセット搭載のASUS製マザーボード「ROG MAXIMUS XI EXTREME」、G.SKILL製メモリー「Trident Z RGB F4-3200C16D-16GTZR」などを、ベンチテスト台のSTREACOM「BC1 Open Benchtable」に搭載した環境で行なっている。なお、ラジエーターはPCケーストップ配置時と同じになるように、ベンチ台に固定している。
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