第2世代Ryzen Threadripperで
メニイコアPC自作に挑戦
驚異の32コア/64スレッドを実現し、昨年の第1世代に続いて注目を集めているAMDのHDET向けCPUの「第2世代Ryzen Threadripper」(以下:第2世代Threadripper)。
なかなかの暴れ馬ぶりを見せ、乗りこなすにはクリエイター系アプリケーションが必須とも言える32コア/64スレッドの「Ryzen Threadripper 2990WX」に続いて、ついに投入されたのが本命とも言える「PCマニアとゲーマー向け」となるXシリーズの「Ryzen Threadripper 2950X」だ。
16コア/32スレッドと第1世代Threadripper最上位の「Ryzen Threadripper 1950X」とコア/スレッド数は同じだが、製造プロセス12nmのZen+マイクロアーキテクチャーや最新の自動クロックアップ技術「Precision Boost 2」の採用、4.4GHzまで向上した最大ブーストクロックなど、いろいろ進化。
それでいて価格は継続販売されている「Ryzen Threadripper 1950X」のプラス1万円程度となる11万7000円前後に収まっていると、日常用途からゲーミング、クリエイターな作業まで、1台のPCでいろいろなことに挑戦したいひと、狙い目のCPUになっている。
今回はそんな「Ryzen Threadripper 2950X」を搭載した編集部おすすめの16コア/32スレッドPCを自作。さらに、そんなおすすめ構成をベースに極力コストを抑えた激安の2950X構成も紹介していこう。
第2世代Ryzen Threadripperのスペック表 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|
シリーズ | WXシリーズ | Xシリーズ | ||||
型番 | 2990WX | 2970WX | 2950X | 2920X | ||
コアアーキテクチャー | 「Zen+」マイクロアーキテクチャー | |||||
製造プロセス | 12nm | |||||
プラットフォーム | Socket TR4 | |||||
物理コア | 32 | 24 | 16 | 12 | ||
論理コア | 64 | 48 | 32 | 24 | ||
ベースクロック | 3.0GHz | 3.0GHz | 3.5GHz | 3.5GHz | ||
最大ブーストクロック | 4.2GHz | 4.2GHz | 4.4GHz | 4.3GHz | ||
L2キャッシュ | 16MB | 12MB | 8MB | 6MB | ||
L3キャッシュ | 64MB(16MB×4) | 64MB(16MB×4) | 32MB(16MB×2) | 32MB(16MB×2) | ||
PCIe | 64レーン | 64レーン | 64レーン | 64レーン | ||
メモリコントローラー | Socket TR4 | |||||
TDP | 250W | 250W | 180W | 180W | ||
発売時期 | 8月13日 | 10月予定 | 8月31日 | 10月予定 | ||
北米価格 | 1799ドル | 1299ドル | 899ドル | 649ドル | ||
実売価格 | 23万円前後 | - | 11万7000円前後 | - |
“2950X”は用途に合わせて臨機応変に使おう!
ここからは第2世代Threadripperの基本のお復習いとともに、用途を選ばずに使える1台を組むことが可能な32スレッド、最大4.4GHz動作の「Ryzen Threadripper 2950X」のパフォーマンスをチェックしていこう。
第2世代ThreadripperのCPUソケットは従来と同じSocketTR4で、既存のX399マザーボードと対応BIOSを組み合わせることで動作させることが可能だ。サポートするメモリークロックは、2666MHzから2933MHzに引き上げられ、足回りがやや強化された形になっている。
また、CPUクロックのブースト機能に関しては、第2世代Ryzenと同じく、「Precision Boost」は「Precision Boost 2」に、「XFR」は「XFR2」へ進化。さらに、この2つの自動オーバークロック機能に設けられている電圧制限などを取り払って限界動作を目指せる「Precision Boost Overdrive」もサポートされている。
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