DJコジマの作業“中”BGM 第3回
コロン指揮オーロラ・オーケストラ「入祭唱~フィンジの音楽」
英国はいま大変、でもフィンジの音楽は「ほのぼの」クラシック【倶楽部】
2016年06月24日 16時00分更新
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Finzi: Introit |
クラシックは「ながら」に向かない?
この記事を執筆しているとき、イギリスは大騒ぎでした。EUを離脱するか、それとも残留するかという国民投票の開票結果が大拮抗。ポンドやユーロの価格も激しく動いていました。投票の結果は離脱派がわずかに上回ったようですが、まだまだこの世界的な騒動は続きそうです。
たまたまなのですが、ここ最近、筆者がよく聴いているクラシックの作曲家も、イギリス出身。時事ネタというにはいささか乱暴かもしれませんが、今回は彼を取り上げてみましょう。
仕事中の気分転換や、作業の際に気分を高揚させる目的で聴いた音楽を紹介する……というのがこの連載のテーマ。やっぱり作業中に聴くというと、優雅で落ち着いたクラシック音楽だろうか……と考える人もいるかもしれません。しかし、うーん。
実はクラシックって、「ながら」に向かない、というか、かなり聴くのに集中力を要するジャンルだと個人的には思います。なぜか。
まず、強音と弱音の差が大きいこと。ピアニッシモに音量を合わせて聴いているといきなりフォルテッシモがドカンと鳴ってびっくり、ということがありえるわけです。そして、やはり一曲が長い。ロマン派の交響曲にもなると1楽章が20分超えということもザラ。
というわけで、それなりに集中して聴いてしまい仕事そっちのけになるか、全然耳に入らずトゥッティでびっくりして作業が中断……なんということもあるわけで。
しかし、今回紹介するジェラルド・フィンジなら、そういった心配とは無縁でしょう。そんな作曲家は知らないなあ……とWikipediaを覗いた人は、「イギリスの作曲家・園芸家」という表記に驚かれると思います。作曲家なのに園芸家?
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