このページの本文へ

前へ 1 2 次へ

連載:今週の「ざっくり知っておきたいIT業界データ」 第241回

市場トレンドやユーザー動向を「3行まとめ」で理解する 7月4日~7月10日

IT技術者の約半数が「AIの進化で転職を意識」/これから起きるのは「SaaSの死ではなく変容」/バックアップ市場は堅調に成長、ほか

2026年07月13日 08時00分更新

文● 末岡洋子 編集● 大塚/TECH.ASCII.jp

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 本連載「ざっくり知っておきたいIT業界データ」では、過去1週間に調査会社などから発表されたIT市場予測やユーザー動向などのデータを、それぞれ3行にまとめてお伝えします。

 今回(2026年7月4日~7月10日)は、エージェント型AI(エージェンティックAI)が引き起こすSaaS市場の再編、AIの進化に影響を受けるITエンジニアの転職/仕事意識の実情、国内バックアップ市場の堅調な成長の背景、10年間ですそ野を広げたコワーキングスペースの利用者像についてのデータを紹介します。

[AIエージェント][SaaS] エージェント型AIがもたらすのは「SaaSの死ではなく変容」、2030年までにライセンスモデルの破壊が始まる(ガートナージャパン、7月8日)
・エージェント型AIにより、2030年までに企業SaaS支出の約2割が影響を受ける
・AIがユーザー操作を肩代わりするため、ユーザー数増加の期待が低下
・ただし、ERPなど信頼性が求められるシステムのAI完全置き換えは「非現実的」

 エージェント型AI(エージェンティックAI)が業務ソフトウェアの収益モデルに大きな“破壊”をもたらし、2030年までには最大2340億ドルの支出(SaaS支出全体の約20%)が影響を受けるという予測。ベンダー側の変化もすでに始まっており、ソフトウェアの構築/利用方法や価格設定などが再定義され、SaaS市場の再編が進むとの見通しを示している。

 ⇒ 「SaaSの死/終焉(Saaspocalypse)」という言葉がささやかれるようになってから2年ほど。AIエージェントが中心的な“ユーザー”となる時代に備えて、ライセンスモデルを変更するSaaSベンダーも見られます。ガートナーでは「SaaSの終焉というよりも変容」が進むと見ており、横断的なエージェント型プラットフォームを提供する新規ベンダーがSaaS市場に参入することで、既存ベンダーのシェアを奪うことになると予測しています。

[キャリア] ITエンジニアの約半数がAIの影響で転職を意識、強化したいスキルは「要件定義・上流工程」(レバテック、7月7日)
・AIの普及/進展を受けて、転職を意識したITエンジニアは約半数
・20代ではおよそ3人に1人が「実際に転職した」「転職活動中・検討中」
・強化したいスキルは「要件定義・上流工程」「システム設計・アーキテクチャ設計」が上位

 ITエンジニア572名を対象に、AI時代におけるキャリア意識・実態を調べた。AIの普及/進展を受けて、「実際に転職した」(5.6%)、「転職活動中・検討中」(17.3%)、「転職を考えたことはあるが行動していない」(26.6%)と、合計49.5%の回答者が転職を意識していた。年代別では、20代で「実際に転職した」「転職活動中・検討中」が合計36.8%に達している。転職を意識した背景は「AIによる業務代替リスクを感じた」(29.0%)、「より上流工程や高度なスキルを身につける必要性を感じた」(25.8%)など。コーディングや実装の領域がAIにより自動化されていく中で、エンジニアが市場価値を高める手段として、上流工程/設計/AI品質管理へのシフトを志向していることが鮮明になった。

 ⇒ 「ITエンジニアの仕事はAIに代替されると思うか」という問いには、37.7%が「そう思う」、27.8%が「そう思わない」と回答しています。代替されないと思う理由としては「AIでは代替できない業務が残ると思う」(63.5%)がトップで、顧客理解や上流工程のスキル取得への動きを裏付けています。

AIの影響を受けて「転職を考えたことがある」ITエンジニアはほぼ半数(出典:レバテック)

ITエンジニアの仕事はAIに代替されると「思う」「思わない」「どちらともいえない」はほぼ均等に分かれた(出典:レバテック)

「AIに代替されると思う」理由(出典:レバテック)

「AIに代替されないと思う」理由(出典:レバテック)

前へ 1 2 次へ

カテゴリートップへ

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

この連載の記事
  • 角川アスキー総合研究所