このページの本文へ

前へ 1 2 3 4 5 6 次へ

田口和裕の「ChatGPTの使い方!」 第50回

複数のAIを使い分ける“司令塔”、Sakana Fuguの実力を試した

2026年06月30日 07時00分更新

文● 田口和裕

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

モデル選びを手放すという選択

 ChatboxからFuguを呼び出し、自己紹介、画像の読み取り、コード生成と修正までを試してきた。操作感は通常のチャットAIとほとんど変わらず、料金も今回の検証では0.04ドルに収まった。モデルを選ばず質問を投げるだけで、用途に応じた回答が返ってくる。この手軽さがFuguの持ち味だ。

 Fuguが向いているのは、モデル選びを任せたい人だ。ChatGPT、Claude、Geminiを用途で使い分けていると、「今回はどれに頼むか」を毎回考えることになる。Fuguはその判断を引き受けてくれるので、軽いコード生成やコードレビュー、調べ物といった作業を、ひとつのAPI窓口からまとめて回したい人に向いている。CodexのようなコーディングツールにFuguを組み込めば、ターミナルでの開発にもそのまま使える。APIキーの扱いに慣れていれば、導入もそれほど難しくない。

 逆に向いていないのは、どのモデルが答えたかを1つずつ確かめたい人だ。Fuguは、個別のリクエストでどのモデルが選ばれ、どう連携したかまでは見せてくれない。これは公式も「設計上公開しない」と明言している。任せる手軽さと、中身が見えないもどかしさはセットになる。

 公式WebUIの“全部入り”を求める人にも、Fuguだけでは物足りない。ファイルのアップロード解析や画像・音声の生成、Googleアプリとの連携などは、ChatGPTやClaude、Geminiに任せたほうが早い。Fuguはそれらの代わりではなく、モデル選びの手間を省くためのAPIだ。

 フロンティアモデルは次々と入れ替わり、得意分野も少しずつ動いていく。そのたびに最適なモデルを選び直すのは骨が折れる。モデル選びを任せられるFuguのような仕組みは、選択肢が増えるほど頼りになる。まずは少額のクレジットで、自分の用途に合うかを試してみるといい。

田口和裕(たぐちかずひろ)

 1969年生まれ。ウェブサイト制作会社から2003年に独立。雑誌、書籍、ウェブサイト等を中心に、ソーシャルメディア、クラウドサービス、スマートフォンなどのコンシューマー向け記事や、企業向けアプリケーションの導入事例といったエンタープライズ系記事など、IT全般を対象に幅広く執筆。2019年にはタイのチェンマイに本格移住。
 新刊:発売中「生成AI推し技大全 ChatGPT+主要AI 活用アイデア100選」、:amazon著者ページ

■関連サイト

前へ 1 2 3 4 5 6 次へ

カテゴリートップへ

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

この連載の記事
AIオススメ記事
ピックアップ