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新清士の「メタバース・プレゼンス」 第167回

“Fable級が無料”は本当か AI市場を震撼させた「Kimi K3」を試した結果

2026年08月03日 08時00分更新

文● 新清士

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 7月17日に、MoonshotAIの「Kimi K3」がリリースされました。一部のベンチマークでは、Anthropicの「Claude Fable 5」を超えるという評価まで登場しました。しかも、7月27日にはオープンモデルとして公開し、誰でもダウンロード可能にしたことで、さらに衝撃が広がりました。さっそくクラウド系のAIサービスが対応を始めています。ゲーム開発を通じて、その実力を探りました。率直に言えば、一定の性能には達しているものの、速度とロジックの深さではまだ物足りないという印象です。

2.8兆パラメーターのオープンウェイト

 Kimi K3は総パラメータが2.8兆に及び、1トークン当たりの有効パラメータは1040億に達する巨大モデルです。ただ、公開されているとはいえ、一般に販売されているコンピュータ環境ではまず動作しません。もともとのデータサイズは1.56TBに及んでおり、動作させることができたという報告も、いわゆるスーパーコンピュータに当たる「B300 GPU」を8基使うことが前提になっています。価格は公表されていませんが、推計で1基当たり1000万近い価格のため、フルセットで購入するだけで1億円を超えます。電源環境などもサーバー向けのものが必要になるため、それらを整備するとさらに数千万円はかかると考えてよいでしょう。AI事業者や研究機関でなければ、そのままでは動きません。

 しかし、オープンモデルとして公開された後は、ホスティングサービスを運営しているAI事業者がKimi K3を動かす環境を用意して有料サービスとして展開するため、それらを通じて利用することが可能になります。

 Kimi K3の公式ホスティングサービスは、人気が集中しているためか、現在、新規の有料プランの募集停止の状態が続いています(8月2日現在)。筆者もウェイトリストに登録されたままで試すことができていません。そこで、オープン化後に対応したLM Studioの「LM Studio Bionic」で試してみました。LM Studioの操作感に近い形でAIエージェントを扱える環境で、10ドルからの従量課金式で利用できるので、まず10ドル課金してみました。

LM Studio Bionicの実際の操作画面。アプリは別途インストールする必要がある

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