最新パーツ性能チェック 第477回
Ryzen 9 9950X3D2最速レビュー デュアル3D V-Cacheで開発者・クリエイター向け最強CPUになった驚きの実力を解説
2026年04月21日 22時00分更新
確かに速いが、3D V-Cacheとは関連がなさそうに見える
では早速検証を始めよう。まずは「CINEBENCH 2026」から。マルチスレッド(nT)、シングルスレッド(1T)テストのほかに、特定の1コアにだけ負荷をかけるSMTテスト(1c)の3種類がある。ただしCore Ultra 7 270K PlusはSMT(ハイパー・スレッディング)非対応であるため1cテストは実施しない(できない)。
Ryzen 9 9950X3D2のスコアーは9950X3Dよりもやや上昇。TDPが170Wから200Wへ増加しているものの、CINEBENCH 2026ではほぼ影響がない範囲である。ただ絶対的なスコアートップはCore Ultra 7 270K Plusとなった。これはコアの性能云々というよりも、Core Ultra 7 270K Plusがより高クロックメモリー(DDR5-7200)をサポートしているおかげとも言える。
続く「Blender Benchmark」もCINEBENCH 2026と似たようなCGレンダリング系のテストだが、プログラム自体が異なるので試しておく価値はあるだろう。Blenderのバージョンは検証時最新の「v5.1.1」を使用した。
Ryzen 9 9950X3D2は9950X3Dより高スコアーなのはCINEBENCH 2026と同じだが、Blenderの方がより差が開いている。Ryzen 7 9850X3Dから見ると、Ryzen 9 9950X3D2のスコアーは2倍とまではいかなかったが、2倍近い差となった。そしてCore Ultra 7 270K Plusはここではやや失速し、Ryzen 9 9950X3Dのすぐ後ろにつけている。
続いては消費電力検証だが、消費電力計測に使用したテストの結果を先にチェックしよう。動画エンコーダー「HandBrake」を用い、約3分の4K動画(60fps)をプリセットの「Super HQ 1080p30 Surround」ならびに「Super HQ 2160p60 4K HEVC Surround」を利用してエンコードする時間を計測した。
バーが最も長いのはコア数の少ないRyzen 7 9850X3D。Ryzen 9 9950X3D2や9950X3Dはコア数の多さを活かしRyzen 7 9850X3Dを圧倒。処理時間半分とまではいかなかったが、コア数の多いCPUならではの働きだ。ただRyzen 9 9950X3D2は3D V-Cacheが倍増しTDPが200Wに上がっているものの、9950X3Dに近い性能であると言える。3D V-Cacheをデュアルで搭載しているといっても、それが即パフォーマンス向上にはつながらないのだ。
上記のHandBrakeでエンコード(Super HQ 1080p30 Surround)している最中のシステムおよびCPUの消費電力を、HWBusters「Poweretics v2」を用いて実測した。このデバイスは電源ユニットとマザー&ビデオカード間に挿入するタイプの電力計であり、ケーブルを流れる電力を直接計測できる。ちなみにPowenetics v2はPCI Express x16スロットからの電力測定も可能だが、x16への物理的負荷やPCI Express Gen 5世代GPUに対する安定性への影響を考慮し、計測から除外している。
Ryzen 9 9950X3D2のTDPが170Wから200Wへ引き上げられたことによる影響は大きい。Ryzen 9 9950X3Dに対しシステム全体だと約26%、CPU単体だと約15%消費電力が増大している。CPU単体でのトップはCore Ultra 7 270K Plusだが、システム全体で見るとRyzen 9 9950X3D2の消費電力が大きい。システム全体の消費電力の増大に関しては今回レビュー用に貸与されたマザーがX870E(チップセットが2つ)かつ装備山盛りのハイエンドのマザーであることも影響しているだろう。
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