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連載:今週の「ざっくり知っておきたいIT業界データ」 第210回

市場トレンドやユーザー動向を「3行まとめ」で理解する 11月15日~11月21日

生成AI普及後も「IT技術者採用は減らない」が約8割/今後5年で倍増のデータセンター電力消費、3分の2は米国・中国、ほか

2025年11月25日 08時00分更新

文● 末岡洋子 編集● 大塚/TECH.ASCII.jp

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 本連載「ざっくり知っておきたいIT業界データ」では、過去1週間に調査会社などから発表されたIT市場予測やユーザー動向などのデータを、それぞれ3行にまとめてお伝えします。

 今回(2025年11月15日~11月21日)は、ITエンジニア自身が予想する“生成AI普及後のエンジニアの雇用と仕事”、5年後には2倍以上に急増するデータセンターの電力需要、AI分野を中心に「増額」方針が強まる国内企業のIT投資動向、行政/自治体の手続きに対する“面倒なイメージ”についてのデータを紹介します。

[ITエンジニア][AI] 生成AIの普及後も「エンジニア採用数は変わらない」が約半数、「増える」が3割(paiza、11月17日)
・3年後、自社のITエンジニア採用数は「変わらない」と見るエンジニアが半数近く
・「増える」「大幅に増える」という予想も3割に達する
・9割近くが「3年後の仕事内容は変わる」ことも予見している

 ITエンジニア向け転職/就職サービスの登録者を対象に実施した調査より。自社における3年後のITエンジニア採用人数についての予想は、「変わらない」という見方が46.6%で最多、「増える」(27.5%)/「大幅に増える」(3.2%)の合計も3割を超えた。また、組織の生産性向上と「生成AI」「新卒/ジュニア層」の関係については、短期的には「生成AIに依頼する」ほうが生産性向上につながるとする回答が過半数(57.1%)を占めるが、長期的に見れば生成AIと新卒/ジュニア層の「両方が必要」がトップ(51.0%)であり、若手人材の育成が期待されていることがうかがえる。なお、3年後には仕事内容が「大幅に変わる」(34.5%)/「少し変わる」(54.7%)と、9割近いITエンジニアが変化を予測している。

 ⇒ これまで新入社員が担ってきたエントリーレベルの仕事を奪いかねない生成AIの勢いですが、長期的な視点に立つと新卒/ジュニア層の採用と育成も不可欠という見解が出ているのは興味深いところです。

ITエンジニアが予想する、3年後の自社ITエンジニア採用人数の変化(出典:paiza)

長期的に見ると、組織の生産性向上のためには新卒/ジュニア層の採用や育成も必要という認識が強い(出典:paiza)

9割近くのITエンジニアが「3年後、エンジニアの仕事の中身が変わる」と予測(出典:paiza)

[データセンター][エネルギー] 世界のデータセンター電力消費、2030年には現在の2倍以上へ、AIサーバーが押し上げ(ガートナージャパン、11月19日)
・世界のデータセンター電力消費、2030年には2025年の2倍以上に急増
・AI向けサーバー電力消費、2030年には現在の5倍となり、全体の4割超を占める
・大規模AIインフラ構築を進める米国と中国が電力需要の3分の2を占める

 世界データセンター電力需要予測より。総電力消費量は、2025年から2030年の5年間で2倍以上に(448TWhから980TWhへ)急伸する。AI最適化サーバーの急速な普及が最大の要因で、AIサーバーの電力消費は同期間におよそ5倍も拡大し、電力消費全体の44%を占めるようになると予想。地域別では、AIインフラ構築を進める米国と中国が、電力需要全体の3分の2以上を占める。なお、データセンターごとの専用電源(オンサイト発電)は、現在は化石燃料が主力だが、今後はグリーン水素、地熱、小型モジュール炉 (SMR) などの選択肢が登場し、10年以内には「データセンター・マイクログリッドの実用的な代替エネルギーとなる」と見込んでいる。

 ⇒ 日本国内のデータセンターについて、アナリストは「AI対応、特に高電力と水冷設備については非常に遅れている状況」「環境サステナビリティ対策が十分ではない状況だが、再エネ証書などの対策から徐々に広がっている」とコメントしています。

(左)世界のデータセンター電力消費、2025年と2030年の比較 (右)増加分に占めるAI最適化サーバーの割合は64%に達する(出典:ガートナー)

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