オンデバイスAI提供のため、クアルコムと連携
もうひとつ、サムスン電子が注力しているのがクアルコムとの関係だ。実は7月9日にニューヨークで開催されたGalaxy Unpackedでは、翌日にサムスン電子とグーグル、さらにクアルコム幹部とのパネルディスカッションが実施された。また日本でも、7月18日には、大阪・関西万博の会場でサムスン電子と韓国のクアルコムとのパネルディスカッションを開催するなど、世間に向けて3社の蜜月ぶりをアピールする。
ソン・インガン氏は「ユーザーにAIを提供していくにはハードウェアとの最適化が不可欠。特にオンデバイスAIを提供する上で、クアルコムとの連携は欠かせない」という。
確かにクアルコムはSnapdragonでオンデバイスAIを積極的に展開している。
実際のところ、ボイスレコーダーのテキスト起こしなどは、秘匿性のある会話を文字化することもあり、クラウドに挙げるのははばかられることがある。そんなとき、オンデバイスAIであれば、クラウドに頼ることなく、端末内だけで処理するので、セキュリティ面でも安心だ。
ただ、オンデバイスAIに対する期待値は高いものの、オンデバイスAIでできることは限られている。高度な処理はクラウドに頼らざるを得ない状況にある。
ソン・インガン氏は「現状、Galaxy AIではオンデバイスとクラウドの両方を用いたAI機能を提供している。今後はユーザーがオンデバイスとクラウド、どちらを使用するか洗濯できるようにしたい。将来的にどちらが多く使われるか、割合がどのように変化していくかを予想するのは難しい」としている。
クラウドのほうが高度な処理ができるのは間違いないが、当然のことながら、コストが発生するため、誰かがそのコストを負担しなくてはならない。サムスン電子が被るのか、それともユーザーに有償でAI機能を提供するのか。サムスン電子としては、将来的にオンデバイスとクラウド、どのように変化していくかを見定めて、今後の戦略を立てていくようだ。
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