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旅の達人が伝える! スマートトラベラーへの道 第87回

まるで秘密基地

宿が陸にあるとは限らない! コスパ抜群の“船ホテル”に泊まった結果…

2025年02月26日 07時00分更新

文● 中山智 編集●こーのス/ASCII

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 海外取材で頭を悩ます宿代。世界的にインフレ傾向により宿代も高騰気味で、円安もあいまって宿代を節約しないと自分の収入にも響いてきます。特に全回・前々回とレポートしたスウェーデンはもともと物価が高めの国。ビジネスホテルクラスでも1泊1万5000円以上と節約旅には厳しい状況です。(記事1「ANA新路線」/記事2「地下鉄が異世界」)

街並みは素敵だけど、物価高がネックのスウェーデン・ストックホルム

●1泊5000円以下!? 驚きの格安宿を発見

 滞在するストックホルムで安い宿はないかと、ホテル予約サイトを掘っていると1泊5000円以下で個室の宿を発見しました。ストックホルムはドミトリーでも3000円前後からが相場なので、かなりオトクな料金です。

 ちょっと安すぎるなと一抹の不安を覚えつつも、予約した宿へGoogleマップを頼りに行ってみると「船」でした! 予約サイトに船の写真もあったので、もしかするととは思っていましたが、岸壁に横付けされた紛うことなき船でした。

この船が今回のお宿です

●「船ホテル」っていったいどんなホテル?

 宿泊したのは「Rygerfjord Hotel & Hostel(ライガーフィヨルド ホテル & ホステル)」。受付のある船「Rygerfjord」をはじめ、3隻の船で構成されています。Rygerfjordは1950年にノルウェーで建造され、北欧で客船として運用されていましたが、1989年に座礁。軽微な損傷で引き上げられるも1991年に退役して1995年にストックホルムまで航行し、その後ホテルとして活用されているとのこと。

●部屋の中をくまなくチェック

 予約したのは「クラシック ダブルキャビン 共用バスルーム」だったのですが、部屋に入ってみると専用バスルームが付いていました。どうやら「クラクラシック ダブルキャビン専用バスルーム付き」にアップグレードされていたっぽいです。

部屋の入り口は、人ひとりが通れるくらいの幅しかありません

クラシック ダブルキャビン 専用バスルームのある部屋

●狭いけれどきれいで快適、船の客室事情

 共用バスルームは別の船なのですが、ストックホルムの観光としてはシーズンオフなので、そこまで宿泊客がいないのでRygerfjordにまとめたのかも。専用バスルームはありがたいのですが、部屋に入ってみるととにかく狭い。共用バスルームタイプのほうは作業デスクがあったので期待していましたが、部屋にはベッドがあるだけで隙間はほぼなく、スーツケースを開くスペースもありません。

ダブルベッドサイズなので、ひとりならじゅうぶんの広さのベッド

 レーザー距離計でベッド回りを実測してみると横幅はサイドテーブルも含めて約1,883m、奥行きは1,828mといったところ。ダブルベッドなのでひとりで寝るぶんにはじゅうぶんな広さですね。狭いスペースですが、こういった宿は香港・チョンキンマンションの安宿で慣れているので平気です。というか逆に落ち着くくらいです。

ベッドエリアを計測したところ、実測で1,883×1,828(m)のサイズ

なぜか謎の折りたたみベッドがありました

●船ならではの絶景付きの部屋、とも言えます

 部屋には丸窓があって外も見られます。しかもシービューで、前回紹介したストックホルム市庁舎が見えます。どうやらシービュールームでさらに高い部屋のようです。狭い部屋だと鬱々としてしまいますが、窓からの景色があるだけでだいぶ違いますからね。

窓は丸窓ひとつ。開かないようでした

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