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連載:今週の「ざっくり知っておきたいIT業界データ」 第164回

IT市場トレンドやユーザー動向を「3行まとめ」で理解する《2025年 新春スペシャル》

2025年のテック業界はどうなる? 調査会社やITベンダーの「今年の動向予測」まとめ

2025年01月06日 15時00分更新

文● 末岡洋子 編集● 大塚/TECH.ASCII.jp

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 2025年が幕を開けました。調査会社などのデータを集めた本連載「ざっくり知っておきたいIT業界データ」は、今年も読者のみなさんの気になる、役にたつ、知っておきたいことについてデータを紹介していきたいと思います。

 今回は“新春スペシャル”回として、2025年の動向予測を「AI」「セキュリティ」「ITインフラ」という3つの軸でまとめます。

AI:自律型AIエージェント、推論処理の拡大、SLM(小規模言語モデル)……

 「ChatGPT」が火をつけた生成AIブームは今年で3年目に入ります。各社の2025年動向予測でも、ありとあらゆる領域で「AI」の文字を見つけることができます。AIエージェントの登場、推論(Inference)処理の増加といったトレンドを中心に見てみましょう。

 IDCが発表した「IDC FutureScape 2025」を見ると、10の予測の中に次のようなものが含まれています。

生成AIの実装には、開発者不足、コスト、不適切なインフラ、IT/事業部の連携不足といった障壁がある。もしソリューションが事業戦略に合致しない場合は、30%の企業が生成AIへの投資を見直す
・生成AIとAIエージェントの導入が進むことで推論ワークロードの劇的な増加が予想される。将来を見据えると、複数の推論エンジンを選択利用する“マルチ推論”運用戦略も求められる
・AI/生成AIの基本的なユースケースにフォーカスしてもビジネスへのインパクトは限定的であることから、組織全体でAIソリューションを拡張するためのプラットフォームが必要

■IDC Unveils 2025 FutureScapes: Worldwide IT Industry Predictions(IDC)

 コンサルティングファームのEYでは、「AIの可能性を現実のものに」という言葉を掲げ、テック企業向けに10のビジネスチャンスを示しています。ここからエージェンティックAI(AIエージェント)に関する予測を抜粋します。

・複雑なタスクを自律的に実行するエージェンティックAIは、テクノロジー企業と顧客が事業を運営したり意思決定をする方法を変革する。大きな転換点であり、急速に広まる
・サブスクリプション、消費(コンサンプション)ベースの価格設定から、顧客が手にする成果(アウトカム)ベースの価格設定への移行が進む。これはエージェンティックAIへ向けたプラットフォーム変革との相性も良い

■Top 10 opportunities for technology companies in 2025(EY)

 AI時代の寵児となったNVIDIAでは、10人の幹部がAIをテーマに予測を発表しています。その中には次のようなものがあります。

・AIエージェントを複数保有し、それらを使い分けて効果を最大限に高めるAIオーケストレーターが登場する
・質問を小さなタスクに分割し、場合によっては複数のシミュレーションを実行することで、関連性や透明性の高い回答を生成する多段階推論がAIの洞察を強化する
・2025年は多くの計算処理がエッジでの推論へと移行し始める年になる

■2025年の予測:生成AIがキャズムを乗り越えるにつれ、企業、研究者、スタートアップはヒューマノイド、AIエージェントに注目(NVIDIA)

 これまでのLLM(大規模言語モデル)に続く「SLM(小規模言語モデル)」のトレンドを予想するのがF5です。LLMより規模が小さく、GPU計算リソースの消費を抑えながら、業務領域に合わせたカスタマイズが容易にできるといったメリットをうたいます。

・業務特化型のAIモデルとしてSLMへの注目度が高まる

■F5、2025年の日本におけるテクノロジートレンド予測 トップ5を発表(F5)

 なお、AI開発や処理をオンプレミスで行いたいというニーズの増加から、AI向けのITインフラもトレンドになりそうです。これについては後述します。

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  • 角川アスキー総合研究所