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連載:今週の「ざっくり知っておきたいIT業界データ」 第166回

IT市場トレンドやユーザー動向を「3行まとめ」で理解する 1月6日~1月10日

世界PC市場への“逆風”/ 正社員の「年収アップ」策/セミナーや展示会は対面&メタバースへ、ほか

2025年01月14日 08時00分更新

文● 末岡洋子 編集● 大塚/TECH.ASCII.jp

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 本連載「ざっくり知っておきたいIT業界データ」では、過去1週間に調査会社などから発表されたIT市場予測やユーザー動向などのデータを、それぞれ3行にまとめてお伝えします。

 今回(2025年1月6日~1月10日)は、コロナ後の動向が注目されるセミナー/展示会運営システム市場、正社員が考える年代ごとの「年収アップ」策、追い風も受けながら伸び悩む世界PC市場、CX(顧客体験)が売上機会に与える影響についてのデータを紹介します。

[ビジネス]コロナ後のセミナー/展示会は「対面(オフライン)」と「メタバース」の二極化(アイ・ティ・アール、1月9日)
・セミナー/展示会運営システム市場の2023年度売上は前年度比1割強の伸び
・開催形式別では「オフライン」と「オンライン(3D)」がそれぞれ3割近い伸び
・一方で「オンライン(2D)」は2割近い減少。開催形式の移行の動きが鮮明に

 国内のセミナー/展示会運営システム市場の開催形式別市場規模予測。コロナ後に対面型のオフライン(リアル)イベントが増加しており、同市場では「業務効率化」「自動化」ニーズが高まっているという。2023年度の売上は前年度比10.6%増、2024年度も同15.0%増を見込む。開催形式で分類した2023~2028年の年平均成長率(CAGR)は、「オフライン」が20.5%増、「オンライン(2D)」が0.4%増、「オンライン(3D、メタバース)」が29.9%増と予想されている。

 ⇒ これからのセミナー/展示会は、対面型のオフラインイベントが残りつつ、参加しやすいメタバース開催のオンラインイベントも増えそうです。

セミナー/展示会の運営システム市場規模推移および予測(出典:ITR)

[仕事] 正社員が「年収アップ」に有効だと思う方法、年代により違い(Indeed Japan、1月9日)
・年収アップに有効だと思う策、正社員の約4割が「副業」や「投資や資産運用」
・20代、30代は「転職」がトップ。4人に1人は「実際に検討したことがある」
・年収を上げたいと思ったタイミング、回答トップは「給与額を見たとき」

 20~59歳の正社員1862人を対象に行った「自分の年収に対する意識調査」より。「年収を上げたい」と思ったことがある人(80.6%)が「年収アップに有効だと思う手段」のトップ3は、「副業」(39.5%)、「投資や資産運用」(39.3%)、「転職」(35.1%)。また、20代と30代は「転職」、40代は「投資や資産運用」、50代は「副業」と、トップ回答は年代により分かれた。

 ⇒ 同社による2024年上半期の調査では、正社員が希望する賃上げ率は平均7.6%プラスだったのに対して、実際の賃上げ率は平均1.7%プラスにとどまり、4.4倍のギャップがあったそうです。キャベツの値段に驚く日々、今年も賃上げを求める声は続きそうです。

年収を上げたいと思ったタイミング(出典:Indeed Japan)

年収を上げるために有効だと思う手段。世代ごとにその意向は大きく異なる(出典:Indeed Japan)

[PC] 2024年の世界PC市場、追い風も吹いたが微増にとどまる(IDC、1月8日)
・2024年の世界PC出荷台数は前年比1%増、2億6270万台にとどまる
・マクロ経済全体への懸念が“追い風”を打ち消す
・市場シェアは「Lenovo」(23.5%)、「HP」(20.2%)、「Dell Technologies」(14.9%)がトップ3

 世界PC市場の2024年第4四半期および通年の出荷台数調査(暫定結果)。AI PCや中国政府の補助金、Windows 10のサポート終了といった“追い風”要因はあるものの、米政権交代や関税引き上げの脅威といったマクロ経済全体への懸念が“逆風”となって1%の低い成長にとどまったという。

 ⇒それでもIDCは、「AI PCが業界に与える影響はポジティブなもの」という見解を示しています。AI PCのユースケースとメリットが明確になり、普及するまで、PCメーカーはもう少し辛抱することになりそうです。

2024年第4四半期のPCベンダー別出荷台数、シェア(前年同期の数字を含む)(出典:IDC)

2024年通年のPCベンダー別出荷台数、シェア(前年の数字を含む)(出典:IDC)

[CX] 顧客体験(CX)低下による「日本の機会損失」、前年から1.7倍に拡大(クアルトリクス、1月8日)
・CX低下による日本の機会損失の可能性、昨年の7兆円から11.9兆円へ大きく拡大
・良くない体験の要因は「従業員の応対」(54%)、「サービス内容」(36%)など
・良くない体験が多いのは「病院・診療所」「配送業者」「自動車販売」「ISP」など

 CX(カスタマーエクスペリエンス、顧客体験)が顧客のロイヤルティと支出に与える影響を分析。「良くない体験」をした消費者により、世界全体では年間3兆8000億ドル(およそ600兆円)の機会損失が生じている可能性があるという。さらに、消費者が良くない体験をした後に支出を減らす傾向が強まっており、この機会損失額は前年から1190億ドル(約20兆円)も増えている。日本の機会損失額も増えて年間11.9兆円と推計。

 ⇒企業にはCX向上が求められる一方で、現場でサービスを提供する従業員、接客係などの企業に対するエンゲージメント、継続勤務意向、インクルージョンといったスコアは低下しているそう。EX(従業員体験)の向上が顧客応対の改善、CXの向上につながることを考えると、EX対策も重要。

各現場の従業員のエンゲージメントなどのスコア(出典:クアルトリクス)

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