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あのクルマに乗りたい! 話題のクルマ試乗レポ 第464回

マツダのラージSUV「CX-80」は静粛性が高く、ゆとりのある走りで長距離の相棒にピッタリ

2024年10月13日 15時00分更新

文● 栗原祥光(@yosh_kurihara) 編集●ASCII

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シートも足周りも硬すぎず柔らかすぎずで
長距離ドライブが快適になる乗り心地

CX-80

鳴門大橋とCX-80

 CX-60とCX-80は2列シートか3列シートかという違いだけでなく、スポーティーな走りを求めるCX-60、高級感のある上質な乗り心地を追求するCX-80と、キャラクターに違いを持たせているとのこと。

CX-80

鳴門大橋を渡るCX-80

 まずはマイルドハイブリッド版で高速道路を試乗。長いホイールベースゆえ、長距離ドライブは直進性が高く実にラク! ディーゼルとは思えないほど静粛性が高いのも美質で、乗り心地もゆったりとして快適です。特に2列目の乗り心地、居心地はもちろんのこと、3列目の居住性は特筆すべきところ。「本当にこのクルマは、この値段(600万以下)でいいのか?」と何度も価格表を見直したほど。

CX-80

運転支援を使っている様子

 運転支援も出色のデキ栄え。激しい降雨など、従来ではハンドル支援のアダプティブクルーズコントロールが働かない状態でも、かなり粘って使えるところに驚き。

CX-80

 では運転が退屈なのかというと、そのようなことはなく、マツダらしいハンドリングのよさ。CX-60はもう少し排気音の演出などや、硬質な足回りでコーナリングを訴求するのに対し、CX-80はジェントルながらビッグトルクとオンザレールの気持ちよさを訴求する方向。つまり「頑張らなくても楽しい」というわけ。

CX-80

 続いてPHEV版を試乗。新色で“匠塗”の第4弾「アーティザンレッドプレミアムメタリック」は実に上品で、街並みに溶け込む印象。光の加減で色が変わるのですが、さらに雨に濡れると色気が増す印象。ちょっとオヤジ好みな色に見えますが、筆者がCX-80を買うなら、この色を選ぶと思います。

CX-80

 静粛性に関しては、さすがEVといえるもので実に静か。ですが、エンジンが動き始めるとマイルドハイブリッド版の方が静粛に思えるのが不思議。CX-60のPHEVで感じた、エンジン動作時における低速時のギクシャク感はかなり改善され、普通のクルマになったという印象。ただ回生ブレーキがかなり強いので、丁寧なアクセルワークが求められそう。

CX-80
CX-80

CX-80 PHEVのメーターパネル。NORMALモードでも電池残量があれば積極的にEV走行を行なう

 EVモードで街並みを走ると「これからのクルマのあるべき姿はこれなのか」と実感。バッテリーを床面に置いたことによる低重心さは、車両にさらなる安定感をもたらし重厚な乗り味に貢献するし、モータードライブによる静粛な走りは感動のひとこと。トルクもあることから、信号待ちをスーッと走りだすあたりは快感で、とても大柄のクルマとは思えず……。

CX-80

 もし貴方が遠くに出かけることが多く、目的地に着いたら疲れて動きたくない、という「運転手あるある」とは無縁のクルマを探しているなら、CX-80は一度試乗すべき1台。乗る前まで「3列目シートのあるSUVは大家族向け」と思っていたのですが、CX-60とは異なる魅力に溢れていることを実感しました。

 大きいことは豊かさに直結し、良質な乗り味と高品位なインテリアは、一層心を豊かにさせてくれる。「このクルマで家族やパートナーと旅行に行ったらすべてが思い出になる」「大切な人と旅に出たくなる」。そんな人生が豊かになりそうなCX-80。許されるならCX-60ではなく、CX-80の方を選びたいと思ってしまいました。

CX-80

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