『2』とあるけれども前作やシリーズをプレイしていなくても問題なく遊べる
静かな恐怖がさらなる深みを増してよみがえる――リメイク版『サイレントヒル 2』プレイレビュー
先の読めない(見えない?)恐怖が待ち受ける
ゲームの舞台となるのは、かつてリゾート地だったサイレントヒルの街。しかし現在は深い霧に包まれ、人の姿が見えない廃墟と化している。
本シリーズのもうひとつの特徴は、霧に包まれた現実世界(表世界)と、錆と闇にまみれた、悪夢が具現化したような裏世界の2つの世界で探索を進めること。両方の世界はともに視界が制限され、プレイヤーの不安感を増大させる。
また、同じ場所だけれども、表と裏でガラリと雰囲気が変わるのもポイント。謎解きや内部の構造も変わるので、驚きとともに新鮮な気分で探索できる。
本作では車や建物のガラスを割ることが可能に。これによって、入口が閉まっている建物に入れたり、閉まったガラス扉の棚や道路に放置されている車の中に置かれているアイテムをゲットできたりする。
こういったところからは、主に回復アイテムや武器の弾薬を入手可能。普通にプレイしていてもこういったアイテムは入手できるが、割れるガラスも調べれば、より探索に余裕ができるようになっている印象だ。
なお、アイテムや仕掛け、敵など、何か対象物があるとジェイムスの顔がそちらを向くようになっている。こちらも探索の参考にしよう。
本作は謎解きも楽しみのひとつ。街中にヒントのメモが落ちていたり、建物内や謎解きが仕掛けられている側にヒントが必ずあるので、見逃さないようにしよう。
この謎も、本作の世界観を深める要素になっているのもポイント。表世界だと現実にありえるかもと思わせるような謎解きやパズルが用意され、裏世界では奇想天外な不条理とも思えるものが用意されている。
本作には謎解きにも難易度設定を用意。難易度を下げるとひとつの謎に対してのヒントがより多く提示されるので、謎解きが苦手という人も安心しよう。
ちなみに、オリジナル版のグラフィックのクオリティは当時としてはかなり高かったが、リメイク版はそれをより緻密に描いた印象。人物から建物、自然物までリアルに描かれ、より現実味のある世界を探索できる。その分、臨場感も増しているのだ。
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