スピーディー末岡のMobile&Mobility最速最前線第16回

フォーミュラEの公道レース初開催の成功は日本のモータースポーツの未来を変える!

文●スピーディー末岡

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モータースポーツ

フォーミュラEに参戦するポルシェのマシン。時期的に日本限定で桜カラーに!

 2週連続にわたる、フォーミュラーカーの世界選手権が終わりました。先週は「FIA フォーミュラE世界選手権」。今週は「FIA Formula One世界選手権」。いわずと知れたF1と、日本初開催となったフォーミュラEが2週連続で開催される国なんてめったにないでしょう。さらに今週末(13~14日)はSUPER GTの開幕戦です。

 とくにフォーミュラEは公道を使ったレースで、日本戦は東京ビッグサイト周辺の道路を封鎖して行なわれました。東京でのフォーミュラカーの公道レースはこれが初めてです(ラリーも公道を使いますがレースではありません)。

◆フォーミュラEは未来の可能性が詰まっている

 フォーミュラEは筆者も見に行きましたが、ビッグサイトという東京近郊からのアクセスの良さ、スケジュールのコンパクトさ、電気自動車のレースならではの駆け引き(バッテリーを持たせるためのパワーマネジメントなど)など、新しいモータースポーツを感じさせました。エンジン音がないから迫力ないとか思っててスイマセンでした! と謝りたいくらい楽しかったです。

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日本メーカーで唯一参戦している日産

 レース以外にもビッグサイトでファミリー向けのイベントを開催しており、地の利を活かして大成功したと筆者は思います。コースが狭かったのと、公道といいつつかなりの割合でビッグサイトの敷地内を走っていたので、来年は改善されるともっと面白いかなと。あと、観戦アプリの完成度は高いのですが、日本語対応してくれたらうれしいですね。

 フォーミュラEがエコかどうかはさておき、静かなEVだからこそできた公道レースでした。都市型モータースポーツとして、交通の便、コンパクトなスケジュール、ビッグサイトを活かした様々なイベント併催など、モータースポーツ観戦のハードルを下げて新たなファン獲得に繋がるでしょう。むしろ、大阪はこちらを誘致すべきだったのでは、とも思います。

 今後数年は東京開催と日産の参戦が決まっているので、今年見に行けなかった人は来年観戦しに行ってみてください。音がデカいだけがモータースポーツじゃないのです。

◆F1は開催日が変わってさらに楽しくなった

 そして、日本グランプリが終わったばかりのF1。大阪になるなんて話も出てきましたが、やはり鈴鹿サーキットは強いなと。これまで日本グランプリは9月や10月の秋に開催されていましたが、今年からカレンダーが変更になり、4月6~7日の春になりました。

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昨年の写真だが「アストンマーティン・アラムコ・コグニザント・フォーミュラワン」のピット内

 今年は天気が良かったのあり、桜が満開で絵的にもよかったし、気温も低くないので路面温度もそこそこでレーサーたちも走りやすかったかもしれません。お客さんも桜を入れてF1カーを撮ったりできますし、気温が暖かいのでサーキット観戦もしやすく、そのせいか3日間で昨年を上回る約23万人も訪れたそうです。

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2018年のMWCで展示されていたフェラーリ

 フォーミュラEは初開催で2万人(無料エリア含む)でしたが、鈴鹿F1の歴史と人気は不動ですね。ただ、フォーミュラEは始まったばかりなので、この先いくらでも可能性はありますから楽しみです。

◆モータースポーツに関してはやはり恵まれている日本

 以前、筆者は日本のモータースポーツは恵まれているけど、無関心な人が多くて心配だというコラムを書きました(継続か消滅か? 日本がモータースポーツの世界舞台を失う前に知りたいこと)。ですが、フォーミュラEの話題性やF1の盛り上がりを見るに、徐々にですがモータースポーツの認知度が上がって、将来的にはヨーロッパのような国民的競技になるんじゃないかと希望が持てます。

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WRCの日本ラウンド「ラリージャパン」も大いに盛り上がりました

 さらに日本では、トヨタが威信を賭けて参戦しているWRC(世界ラリー選手権)とWEC(世界耐久選手権)、バイクもMotoGPなどが開催されます。国内でもトップクラスの人気のSUPER GT、スーパー耐久、スーパーフォーミュラと、スーパーなレースが昔からありますし、海外でも人気のドリフト競技「D1グランプリ」やアメリカから逆輸入の「フォーミュラ ドリフト ジャパン」、そして全日本ラリー、ジムカーナ、ダートトライアルなどなど、多種多彩な自動車競技・モータースポーツが日本中で行なわれています。

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ドリフト競技ならD1グランプリとFDJ(フォーミュラ ドリフト ジャパン)が開催されている

 日本という国の規模感を考えると、これだけ多くの自動車メーカーが揃っていて、かつ、これだけの種類のモータースポーツが開催される国も珍しいでしょう。

◆日本のモータースポーツに新たに加わったフォーミュラE
エンジンも電気も、あらゆるレースが見られる幸せ

 特にフォーミュラEが開催されたことの意義は大きく、近所に行く感覚でカジュアルに見に行ける公道レースが、今後実施される可能性が出てきたかと思います。以前、三宅島でバイクのレースをやろうとして立ち消えになりましたが、今回はしっかりと成功させて、日本の公道レースを世界に披露できました。

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モータースポーツの聖地、鈴鹿サーキット

 F1とフォーミュラEは似ているレースかもしれませんが、みんな違ってみんな良い、じゃないけども、どちらにも魅力があり、今回のフォーミュラEを見るにあまりファン層も被らないと思うので、うまく共存していくでしょうし、フォーミュラEもバッテリーの進化や新規メーカーの参戦とともに、レースとしての魅力もF1に負けないくらいになるかもしれません。

 世の中、電気自動車にシフトしていますが、その一方で内燃機関もハイブリッドも完全に消滅するとは思えませんし、レースもそうなるでしょう。環境負荷軽減のために、レースカーにバイオフューエルを使うなどの実証実験をしていますので、何も考えずに排気ガスを出しているワケではないのです。

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国内トップの人気の「SUPER GT」。国産車からスーパーカーまでが最速を競う

 これだけ日本で開催されているモータースポーツ。筆者もこの楽しさを広めたくて、ASCII.jpにジョインした2008年からずっと取材をしています。PC/IT系メディアでこれだけモータースポーツの記事が載っている媒体もなかなかないと自画自賛しています。

 やはり現地観戦が迫力などの点からベストですが、現地以外の観戦方法もたくさんあります(サブスクなど)ので、気になったものを見てみてください。どれかひとつでも琴線に触れるものがあるかもしませんよ!

筆者紹介───スピーディー末岡

 アスキースマホ総研主席研究部員。速いものが好きなスペック厨で、スマホ選びはスペックの数字が優先。なので使うスマホは基本的にハイエンドメイン。クルマはスポーツカーが大好き、音楽はヘビーメタルが大好きと、全方位で速いものを好む傾向にある。スマホ以外では乗り物記事全般を担当している。

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