単なるクラウド移行にとどまらない「DX実現」につながる提案を行う
ファイルサーバーの悩みに最適な解決策を、JBCCのワークショップとDropbox
提供: Dropbox
業務で扱うデータ量の急増への対処、ランサムウェア対策をはじめとするセキュリティ対策、大規模災害などに備えるDR/BCP対策、ハイブリッドワーク実現を含めた業務生産性の向上支援――。こうしたニーズの変化によって、これまでファイルサーバーやNASでファイル共有を行ってきた企業はいま、大きな“悩み”を抱えるようになっている。
ITサービス企業(SIer)として全国に拠点を展開し、多くの企業におけるDX実現をサポートしてきたJBCCでは、ファイルサーバーやNASにまつわる悩みのヒアリングと課題整理を行い、顧客要件に適したソリューションを提案する「ファイルサーバーワークショップ」を無料で提供している。Dropboxに限らず幅広いクラウドサービス(SaaS)から最適なものを紹介し、ワークショップ後には構築や移行の作業支援もワンストップで行うのが特徴だ。
このワークショップの詳しい内容と狙い、またパートナー企業として今後のDropboxに望むことなどについて、同社でコラボレーション系SaaSのセールスを率いる齋藤晃介氏に話をうかがった。
顧客の課題解決を支援する「ファイルサーバーワークショップ」
冒頭で触れたとおり、企業の共有ファイルストレージに対するニーズは近年大きく変化しており、旧来のファイルサーバーやNASにはさまざまな課題が生じている。とは言え、JBCCの主要顧客層である中堅企業(従業員1000名以下)では、IT部門/情シス担当者の数が少なく(場合によっては専任担当者が不在で)、課題を抱えたまま改善が進んでいないケースも多い。
こうした課題の解決を後押しするのが、JBCCのファイルサーバーワークショップだ。まずは、顧客企業が感じている課題を問診票やワークショップを通じて聞き取り、その課題と要件をJBCC側で整理したうえで、顧客要件にマッチしたソリューションを提案する。企業によって現状のシステムも業務課題も異なるため、ワークショップは1社ごとに提供している。
「ファイルサーバーを使っているお客様はさまざまな課題とニーズをお持ちです。たとえば、業務で扱うデータが増えてストレージ容量が足りなくなった、保存してあるファイルの検索性が悪い、さまざまな業務システム上にファイルが分散している、バックアップやBCP対策、セキュリティ対策が必要になったといったものです」
JBCCからのソリューション提案においては、複数製品の組み合わせを提案することもある。たとえばDropboxに加えて、ID管理クラウドサービス(IDaaS)の「Okta」を導入し、Active Directory(Microsoft Entra ID)との連携によってアクセス権限の自動管理を実現する、といった提案だ。
「一例ですが、クラウドには移行したいがセキュリティ面が不安だ、対策をより強化したいというお客様がいらっしゃいます。JBCCにはDropboxをより安全に使うにはどうしたらいいかというノウハウがありますから、ユーザーの操作ログを記録するといったDropboxの機能だけでなく、(Oktaのような)認証基盤を構築、連携して、ログイン時にはメールやスマートフォンで追加の本人確認を行うようにする、といった提案を行うこともあります」
もちろんSIerとして、複数サービス間の連携システム設計や構築の支援、ファイルサーバーにある大量のファイルの移行支援といった作業も行うこともできる。顧客企業をワンストップでサポートできる点がJBCCの強みだと、齋藤氏は説明する。
もうひとつ、同ワークショップでは顧客に“その先”の姿をイメージしてもらうことも心がけているという。
ワークショップを申し込む企業は、「ファイルサーバーをクラウドストレージに置き換える」という目標だけを見ていることが多い。しかし、クラウドストレージの活用を通じて、社内に眠るデータの価値を引き出したり、社外とのコラボレーションをスマート化したり、将来的にはAI活用を高度化したりすることを実現し、これまでの業務を変革していくこともできる。本来、目指すべき目標は「クラウド移行」ではなく「DX」だ。その点もしっかりと説明して、顧客に理解してもらうよう務めているという。
「使い勝手の良さ」だけではない、Dropboxをおすすめする理由
JBCCがファイルサーバーワークショップを通じて提案するクラウドストレージサービスは、Dropboxに限定しているわけではない。顧客の要件に応じて、最適なものを選び推奨している。
とは言え中堅・中小企業への提案では、Dropboxがその要件にマッチするケースが圧倒的に多いという。齋藤氏は、ITリテラシーの高くないユーザーでもすぐに使いこなせる点が、Dropboxの良いところだと評価する。エンドユーザー(社員)への教育コストがかからないのは、IT担当者にとってもうれしいはずだ。
「まず、Dropboxはローカルにもファイルがありますから(ファイルを開くなどの)動作が速い。ファイルを保存する、フォルダで整理するといった操作もスピード感も、ファイルサーバーのときと使い勝手が変わりません。ファイル共有が(エクスプローラーの)右クリックから簡単にできるのも便利です。いちいちWebブラウザを開いて……と使い勝手が変わってしまうと、やはり面倒ですからね」
またDropboxに格納することで、これまでのファイルサーバーではできなかったドキュメントの全文検索や、画像ファイルのAI検索(画像に写っている要素のキーワード検索)ができるようになるのも便利だと語る。
Dropboxは連携できる業務ツール(SaaS)が多いため、メール、チャット、CRM、ドキュメント管理システムなど、ツールごとに分散しがちだったファイルの保存場所を1カ所にまとめる効果もある。そうすることで管理や検索が容易になるだけでなく、将来的なAI活用やデータ活用にも役立つようになるはずだと、齋藤氏は説明する。
「Dropbox Sign」「Dropbox DocSend」など、価値を広げるオプションも提案
近年Dropboxが注力しているさまざまなオプション機能(サービス)も、顧客に紹介し始めているという。たとえば電子署名サービスの「Dropbox Sign」を組み合わせて使えば、契約書のファイルをDropbox上から動かすことなく契約処理が完結する。前述したとおり、単なる「ファイルサーバーのクラウド移行」だけではない、DXのメリットが生まれるわけだ。
「電子契約のSaaSなど、最近では特定の業務だけに特化したSaaSが数多く出ています。ただし、そうしたSaaSをどんどん取り入れていくと、やがて“SaaSだらけ”になって、ファイルがあちこちに分散するサイロ化の問題も生じます。ここで一度、業務プロセスを棚卸しして整理してみると、実はDropboxとオプション機能だけで済むケースも多いのです」
たとえば電子契約であれば、電子署名を依頼する前には契約書を作成するプロセスがあり、署名後にはファイルを保管するプロセスもある。そのように業務プロセス全体の視点でとらえることで、よりリーズナブルなシステム構築が可能になる。
「さらに『Dropbox DocSend』を組み合わせれば、相手が契約書の内容を読んだうえでサインをしたか、ということの証跡まで取れます。わたしの部門には電子契約SaaSを販売しているメンバーもいますが、最近はこうしたオプション機能も紹介して、(SaaS単体ではなく)プロセス全体をとらえたご提案をしようと話しています」
* * *
今後のDropboxの進化に期待することとして、齋藤氏はクラウドストレージとしての「新たな価値を広げること」を挙げた。単にファイルを保管、共有できるだけでなく、上述した電子契約の例のように、業務をもっとスマートなものに変革していく。JBCCがITサービスの提供を通じて目指す「顧客企業におけるDX実現」の方向性とも合致する話だ。
「現在はやはりAIへの注目度が高いですね。DropboxもAIの部分でどう機能が進化していくのか、他のサービスとの連携も含めてどう展開していくのか、注目しています」
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