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スーパー耐久2023レポート第5回

スーパー耐久4連覇が見えてきた! 冨林勇佑、岡山3時間を制してランク首位で最終戦へ

文●吉田知弘 写真●加藤智充 編集●ASCII

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 10月21~22日に岡山国際サーキットでENEOS スーパー耐久シリーズ2023 Supported by BRIDGESTONE「スーパー耐久レース in 岡山」が行なわれ、「エアバスター WINMAX GR86 EXEDY」がST-4クラス2連勝をマーク。eスポーツ出身の冨林勇佑にとっては4年連続となるスーパー耐久チャンピオンに王手をかけた。

スーパー耐久

 第6戦の舞台は、岡山国際サーキット。今年も全体を2つのグループに分けて、それぞれ3時間耐久のフォーマットで争われた。

 前回のもてぎ5時間耐久で、待望の今季初優勝を飾った41号車。ランキング首位の60号車GR86に1.5ポイント差まで迫った。そのほかのライバルとのポイント差を考えても、今回の岡山3時間で好結果を残して、有利な状態で最終戦の富士に向かいたいところ。

◆突然の雨に悩まされるも予選3番手!

 そんな中で迎えた予選日。金曜日に若干雨に見舞われたものの、それ以外は安定したコンディションで、午前のフリー走行もドライコンディションで行なわれた。しかし、予選開始まで1時間を切ろうかというところで、突然雲行きが怪しくなったかと思えば、いきなり大粒の雨が降り出し、路面は一気にウエットコンディションとなった。

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 この状態で、グループ2のAドライバー予選からスタート。石井がマシンに乗り込み、タイムアタックに臨んだ。気になる雨は、10分程度降り続いてから止み、セッション開始前には太陽も顔を出し始めていた。ハーフウエット路面でのアタックということで、石井も緊張気味だったが1分53秒434を記録。クラス3番手につけた。

 続くBドライバー予選では冨林がタイムアタックを担当。この時点では路面も乾いており、ポールポジションを目指しての渾身のアタック。トップにはわずかに届かなかったものの、1分44秒282を記録し、2番手に食い込んだ。これで2人合わせての合算タイムで3番手となり、決勝レースに向けて手応えを掴む予選セッションとなった。

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◆決勝はかなりギリギリの戦いの末、優勝を勝ち取る

 日曜日のグループ2決勝は、朝8時30分からスタート。41号車は石井がスタートスティントを務めた。序盤からフロントローを固めた2台のGR86に加え、66号車ロードスターも上位争いに加わり、接戦の展開となった。

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 一度4番手にポジションを落とした石井だが、開始30分のところで66号車を抜き返して3番手に上がると、順調なペースで前の2台との差を詰めていった。

 開始から1時間が経過した34周目に1度目のピットストップを実施。水野がマシンに乗り込んだ。レース中盤も3番手を維持する展開となったが、水野は大きなミスをすることなく着実に周回を重ね、レース中盤には1分48秒台を維持するペースを披露した。

 レース開始からちょうど半分が経過した午前10時すぎに、2度目のピットストップを実施。同じクラスのライバル勢と比べても、早めのピットストップだった。ここで冨林に交代し、素早い作業でピットアウト。チェッカーに向かって最終スティントに突入した。

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 好ペースで周回を重ねていく冨林。ライバルが最後のピットストップをしている間にポジションを上げ、残り1時間のところでトップに浮上。ライバルには52秒もの差をつけることに成功した。

 しかし、41号車にとっては懸念材料がひとつあった。2回目のピットストップが早かったこともあり、どこかのタイミングで、もう一度給油が必要だった。FCY(フルコースイエロー、全車追い越し禁止)などが出たタイミングでピットインする狙いだったが、それもいつ出るかは分からない。

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 その状況下で走っていると、残り40分を切ったところで、ST-5クラスの車両がコース上に停車。これを見た冨林はFCYが導入される直前にピットに入り、給油のみの作業を完了。必要最小限のタイムロスでコースに復帰した。

 それでも、2番手を走る86号車とは30秒の差に縮まったほか、早めにピットストップをしていた関係もあり、冨林が履くタイヤは、徐々に摩耗が進んでいた。

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 一方の86号車も、優勝を目指して猛追を開始。両車の差は徐々に縮まっていった。

 さらに、目の前には同一クラスの周回遅れの車両が現れ、ここでもペースが乱れる。それで7秒ほどタイムをロスした影響で、残り10分を切ってギャップは10秒まで縮まった。冨林は何とか歯を食いしばりながら走るも、その差は縮まっていくばかり。最後は、1.7秒後方まで迫られたが、何とかトップを守り切った41号車が、ST-4クラス2連勝を飾った。

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 これで、ランキング2位とのポイント差を14.5に広げ、チャンピオンに王手をかけた状態で、最終戦の富士大会に臨む。

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◆ドライバーコメント 石井宏尚選手

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 決勝ではスタートからミスをしないように意識して走りましたが、ロードスター(66号車)はコーナリングスピードも速いし、軽い分、加速も良いです。それで、こっちがミスをしていないのに先行される形となりましたが、向こうのタイヤがドロップしたところで抜き返すことができました。

 その後も、前に少しずつ近づいていましたけど、僕たちが先にピットインする形になりました。最終的に1.7秒差だったということで……。どのタイミングもコンマ1秒も、最後に出てくるんだなと感じました。今後も気を引き締めて1周1周を走りたいなと思いました。トミー(冨林選手)には感謝です!

◆ドライバーコメント 冨林勇佑選手

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 今回のレースで必要な給油量をどう分けるかという話をしているなかで、2回のピットで短めの給油にして、最後に僕のスティントでスプラッシュ(給油のみのピットイン)をする作戦でした。そのタイミングは、残量を見てFCYが出るところで入れれば入りたいなと思っていました。仮にFCYが出ていない時に入ったとしても、トップで戻れる計算でしたが、最後のギャップをみるとFCYが出ていなかったら、負けていました。

 タイヤもリヤタイヤのみを交換して、フロントは最初から最後まで無交換でした。タイヤマネジメントもしていましたけど、残り10分くらいからキツくなりました。さらにバックマーカーにも引っかかって、数秒ロスしたのも大きかったです。

 これで最終戦は60号車と一騎打ちになります。表彰台圏内でゴールできれば自力でチャンピオンになりますが、最後まで気を引き締めていきたいです。でも、今回は本当にみんなのおかげです。全員ノーミスだし、ドライバー交代も早かった。どこかで1秒でもロスしていたら、絶対に勝てなかったので、その点は良かったですね」

◆ドライバーコメント 水野 大選手

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 僕としてはレースをするたびに課題が出てくるのですけど、それらを1つずつクリアしていって、速く・強いドライバーになれるのかなと思っています。非常に良い経験をさせてもらって、有意義な週末でした。チーム皆様と石井選手、冨林選手に感謝しています」

◆監督コメント 田中延男監督

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 毎回言っているように、参戦するカテゴリーのどれかでチャンピオンを獲っていくのが、僕たちの絶対目標ですし、そういう強いチームでありたいと思っています。今年は岡山大会が勝負だと思っていたので、勝負をかけました。それにしても、最後の20分は心臓に悪い展開でした。本当は僅差にならないだろうという計算でしたが、ほかのクルマに行く手を阻まれて、そこで大きくロスをしました。僕は基本的に38号車を見ているので、41号車は任せっぱなしですが、珍しく冨林から「監督に無線変わって!」と連絡が来ました。でも、最後は冨林が踏ん張ってくれましたね。

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