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最新パーツ性能チェック 第429回

Core i7-14700Kのゲーム性能は前世代i9相当に!Raptor Lake-S Refreshをゲーム10本で検証

2023年10月31日 19時30分更新

文● 加藤勝明(KTU) 編集● ジサトラユージ/ASCII

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「BIOHAZARD RE:4」ではインテル勢が好調

 「BIOHAZARD RE:4」では画質系はすべて最低に設定。ストランドヘアーやレイトレーシングはすべてオフ、FSR 2もオフに設定。ゲーム序盤で訪れる教会のある村~次の集落へ続く道を移動した際のレームレートを計測した。

BIOHAZARD RE:4:1920×1080ドット時のフレームレート

 トップのRyzen 7 7800X3Dはさておくと、ここでもCore i9-14900Kが強いが、PPPを適用してもほとんど性能が変わらないどころか、ほんのわずか(1fps程度)に逆転するという結果になった。今回の検証環境ではCore i9-13900KSだとPower Limit周りが足枷になるのか、パフォーマンスを出し切れないシーンが多々見られたが、Core i9-14900Kは逆に安定してパフォーマンスを出せている。ただその代償として消費電力がやたら大きくなっている。

BIOHAZARD RE:4:ベンチマーク時に観測されたCPUおよびシステム全体の消費電力(平均)と、各々10Wあたりのワットパフォーマンス

 消費電力の実測値では、Core i9-14900Kの電力無制限状態とPPPで絞った状態では消費電力に差はなかった。つまり無制限運用のままにパワーを絞り出そうとするとかえってパワーや熱の余力を使いきってしまい、むしろパワーを絞り気味にした設定のほうに並ばれる、いわば寓話の“ウサギとカメ”のようになっていると思われる。

「Starfield」はインテル製CPUが強い?

 「Starfield」では、画質“低”、FSR 2はオン、レンダースケールは50%(低設定に連動)に設定。ゲーム中の都市“ニューアトランティス”内を移動する際のフレームレートを「CapFrameX」で計測した。

Starfield:1920×1080ドット時のフレームレート

 StarfieldはAMDとベセスダの間で独占パートナーシップが締結されたゲームだけに、AMD製ハードに最適化されていると思っていたが、ことCPUに関してはインテルのほうが有利であることをこの結果が示している。

 フレームレートのトップはCore i9-13900Kだったが、Core i9-14900KやCore i7-14700Kの間に差がないことから、115fpsあたりで何かがボトルネックになっていると考えられる。ただ、Starfieldは同じセーブデータで検証しても、通行人などの影響でブレやすいため、インテル勢の上位CPUの間には差はわずか(ただしCore i5を除く)と考えたほうが良さそうだ。

 一方Ryzen勢はインテル勢より全体的に伸びず、Ryzen 7 7800X3DであってもCore i7-14700Kを上回ることはできなかった。3D V-Cacheも常に最強ではないのだ。

Starfield:ベンチマーク時に観測されたCPUおよびシステム全体の消費電力(平均)と、各々10Wあたりのワットパフォーマンス

 StarfieldではCPUの消費電力がやたら高い、というのは今回の検証における最大の発見と驚きだった。Core i9-14900Kの消費電力はCPUだけで253Wで、同じ最大ブースト6GHzのCore i9-13900KSよりも20W以上増えている。Core i7-14700Kは辛うじてCore i9-13900Kを下回ったが、それでも200W近く消費している。

 一方Ryzen勢はインテル製に比べて消費電力は大人しいが、2CCD構成のRyzen 9 7950X/7900Xはコア数や消費電力の割にフレームレートが伸びなかったためワットパフォーマンスはRyzen 7 7700Xより下だ。ここでもRyzen 7 7800X3Dのワットパフォーマンスが突出しているが、フレームレートの割に消費電力が特別小さかったというやや後ろ向きな理由になっている。

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