『SAND LAND』プロデューサー南敬洙氏インタビュー
本作のプロデューサーを務めるバンダイナムコエンターテインメントの南敬洙氏に、試遊後にお話を聞ける機会を得た。そこで、ゲームの気になるポイントをお聞きした。
――先ほどゲームを触らせていただきましたのが、ステージがかなり広く感じました。本作のマップは、オープンワールドの様になっているのでしょうか?
南敬洙氏(以下、敬称略):本作は広いマップで広大な物語を楽しみながら冒険できますが、いわゆる、どこまでもフィールドが終わりなく続くオープンワールドではないですね。
――なるほど。各エリアが大きくなっているようなイメージでしょうか?
南:そうですね。ただ、メインシナリオは一つの流れになっているのですが、サブクエストなどでほかの地域にも行けるようになっています。そういった意味で言うと、広大なフィールドをベルゼブブやメカを使ってプレイすることができるので、マップを移動するだけでもその広さが感じられると思います。
――ゲームのPVを見たイメージでは『ドラゴンボール カカロット』に似たイメージかと思ったのですが、プレイしてみるとまた違った感じになっていますね。
南:そうですね。ベルゼブブの移動は基本的に徒歩ですが、メカを駆使することでいろいろなところに行けるようにしています。今回触っていただいたなかでもジープや戦車に乗れますが、PVにも出させていただいていますがジャンプして移動できるメカやバイクなど多彩なものを用意しています。
――メカは、原作で見たことあるデザインをちゃんと再現していて感動しました。やはり、鳥山明先生のデザインに似せるように意識されているのでしょうか?
南:そうですね、作品の良さを崩さないように丁寧に作っていこうと、チーム一同話をしておりました。また、グラフィックも、黒いラインを入れて、原作のタッチに近い影を付けたり、より「SAND LAND」に合うような表現方法を選んでいます。
――本作を制作するにあたりとくに注意しているポイントはどこですか?
南:「SAND LAND」の世界感や見た目をしっかり、丁寧に作っていこうと気を付けています。ベルゼブブについては、悪魔の王子としての見た目と、かわいらしさ、愛着がわくような見た目をそれぞれ意識して作っています。
あとメカも気を付けて作っていまして、プレイアブルキャラクターはベルゼブブですが、それ以外の遊びをメカを通してできるようにしています。
世界観をしっかりと作っていくのもそうですし、あとはアクションゲームとしてしっかり遊べるようにも気を付けていますね。
――確かにアクションは軽快で気持ちよかったです。鳥山先生が手掛けられたキャラクターでアクションを作るという点で気を付けているポイントはどこでしょうか?
南:ベルゼブブは非常にパワーを持っている主人公ではあるんですけど、原作のなかでもゲジ竜と相対する場面で「俺でも倒せないよ」と言っていましたし、そこのバランスはゲームではしっかりと取るようにしています。
ベルゼブブだけで何でも解決するゲーム作りではなくて、ベルゼブブの良さとメカの良さを注意して作っています。
――ゲームは、原作マンガの流れを沿うような形になっているのですか?
南:1巻は忠実にカバーさせていただいたいます。また、ゲームならではの体験ができる要素も入れておりますので、今後の情報を見ていただければと思います。
――サブクエストはたくさん用意されているとおっしゃっていましたが?
南:メインシナリオもそうですが、サブクエストもたくさん用意しています。あと、ダンジョンなども作っていますね。砂漠を舞台にした広大なマップのなかにメインシナリオ以外にもいろいろ派生した遊びがあるような作りにしています。
――キャラクターを育てるといった成長要素や装備品を付けたりといったものがあるのでしょうか?
南:ベルゼブブに武器を装備するといったことはありません。まだ詳しいことはお答えできないですが、彼は成長することでさまざまなアクションが出せるようになります。
装備品としては、メカに付けるメカパーツがありますね。メカはカスタマイズでき、メカパーツを付け替えることでプレイヤー好みにあったものに調整できます。
――メカのカスタマイズはどういったことができるのでしょうか?
南:メカのカスタマイズはメインウェポンとサブウェポンがありまして、そこにパーツの切り替えができます。パーツを入れ替えて単発しか出ない主砲を1回で2発出せるようにしたり、相手に炎上効果を与えるパーツがあったり、いろいろなカスタマイズができるようにしています。
――ベルゼブブはラオやシーフと旅をしていますが、彼らも操作できるのでしょうか?
南:まだ詳しくお伝えすることができない部分が多いのですが、プレイアブルキャラクターはベルゼブブですね。ラオやシーフがバトルにどのように関わってくるかは続報をお待ちください。
――今回PS5版を触れさせていただいて、読み込みなどほとんど感じずに快適に遊べたのですが、これはPS4版でもそれほど変わらない感じになるのでしょうか?
南:違いはやはり多少あると思いますが、PS4版でも快適にプレイしていただけるよう制作はしております。
――アスキー読者はPCゲームに興味がある人も多いのですが、本作のPCでの展開は考えられているでしょうか?
南:現状、日本ではPC版の展開は無く、まずはPlayStation 4、PlayStation 5、Xbox Series X|Sと家庭用ハードでの展開をメインに考えています。
――フレームレートなどはどれぐらいになっているのでしょうか?
南:フレームレートは60FPS対応、4Kにも対応しております。4Kではより美麗なグラフィックで遊んでいただくことができます。
――ゲームが遊べるのはいつぐらいの時期になりそうでしょうか?
南:まだ詳細はお伝えできないですが、そう遠くない時期にお届けできればと考えています。
――ゲームの発売前に一般のユーザーさんも遊べる機会を作るご予定はありますか?
南:一般のお客様にも触っていただきたいと思っていますので、チームで相談しながら、最適な時期を考えていきたいと思っています。
――映画が8月に公開されますが、そのころにはもっと具体的なゲームの情報が出てくるのでしょうか?
南:「SAND LAND project」としても映像作品とゲームで一体感を持ってしっかりと盛り上げていこうという話をしていますので、映画の時期にゲームも盛り上がるようにしたいと考えています。
それもありまして、今回「SUMMER GAME FEST」で映像を公開させていただきました。映画の情報も、ゲームの情報も密に連動して、みなさんにお届けしていきたいと考えています。
――本作に注目している読者にメッセージをお願いします。
南:今回「SAND LAND」をプロジェクトとして立ち上げさせていただいて、映像化やゲーム化をして、より多くのファンの方に「SANDA LAND」の魅力をお伝えできればと思っています。
一般のユーザーのみなさんにも触っていただく機会は考えていきたいですし、SNSの情報でも新しいメカの発表や今後の追加の情報も出していたきたいと考えていますので、大きく期待してお待ちいただければ嬉しいです。よろしくお願いします。
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