「Z790 Pro RS」と「Z790 Pro RS/D4」で検証
"DDR4&DDR5どっちがいいのか問題"をASRockマザーで検証してみた
2種類のメモリーでパフォーマンス差をテスト
まずはゲームのフレームレート計測!
それでは、実際に2つのマザーボードを使ってDDR5メモリーとDDR4メモリーの性能差をチェックしていこう。
メモリー性能はCPUやGPUほど劇的なパフォーマンス向上には寄与しないものの、少しでも性能を稼ぎたい場合には重要であることに変わりはない。DDR5メモリーに関して言えば、「クリエイティブ系の用途ではDDR4メモリーに対して優位に立ちやすい」とされているが、どれほどの差があるかを実際に見てみないことには分かりにくいだろう。
テスト環境 | |
---|---|
CPU | インテル「Core i5-13600K」(14コア/20スレッド、最大5.1GHz) |
CPUクーラー | NZXT「Kraken X73」(簡易水冷、360mmラジエーター) |
マザーボード | ASRock「Z790 Pro RS」 「Z790 Pro RS/D4」(インテルZ790) |
メモリー | Crucial「CT2K8G48C40U5」(8GB×2、DDR5-4800) Crucial「CT2K16G4DFRA32A」(16GB×2、DDR4-3200) |
ビデオカード | NVIDIA「GeForce RTX 3080 Ti」(12GB、GDDR6X) |
ストレージ | CFD「CSSD-M2B1TPG3VNF」(1TB M.2 NVMe SSD、PCIe 4.0) |
電源ユニット | 80 PLUS TITANIUM認証電源ユニット(1250W) |
OS | Microsoft「Windows 11 Pro」(22H2) |
まずはゲーム系の検証結果から。「レインボーシックス シージ」では、APIにVulkanを選択し、解像度はフルHDで固定。画質は「最高」プリセットを選択し、「レンダリングのスケーリング」を100%に設定した上で、ゲーム内ベンチマーク機能で平均・最小フレームレートを計測している。
複数回の計測のうちもっとも高かった値を採用しているが、ここではわずかではあるもののDDR5メモリーを採用した場合のほうが平均フレームレートは向上した。以前ASCII.jp上で実施した検証記事ではメモリークロックが上昇するごとにわずかなフレームレート向上が認められた本タイトルだ。今回も1~2%程度ではあるものの結果が異なっている。
続いて「Apex Legends」では、解像度をフルHDで固定し、画質はもっとも重くなるよう設定。ゲームのフレームレート制限を解除し、射撃練習場で一定ルートを移動した際の1分間の平均・最小フレームレートを「CapFrameX」で計測している。
直近で新たな画質設定項目が追加されたことでやや高負荷化した本作だが、最小フレームレートはほぼ誤差、平均フレームレートはDDR4メモリー計測時のほうが若干高くなるという逆転現象が起きた。ゲームにおけるメモリーの効き具合はタイトルによってまちまちとされるが、本作に関してはDDR5メモリーがあまり有効に働いていない。
もうひとつ、最新作である「ホグワーツ・レガシー」の計測結果を見てみる。解像度をフルHDで固定し、画質はもっとも重くなるよう設定。「NVIDIA DLSS」などのアップスケーリングはすべてオフにした状態で、ホグワーツ魔法学校内の一定ルートを移動した際の1分間の平均・最小フレームレートを「CapFrameX」で計測している。
上述の2タイトルよりも高負荷なこともあり、全体のフレームレートはやや抑えめとなっているが、そのなかでもDDR5メモリーの計測結果が平均・最小ともにわずかにDDR4メモリーを上回った。
今回のテスト環境の結果においては、無理にDDR5メモリーを使うほどかというと微妙なところではあるが、より高性能なCPU、あるいはGPUを活用した場合、この差は広がっていく可能性がある。余裕がある場合は、ゲームにおいても帯域の太いDDR5メモリーを使っておくほうに越したことはないだろう。
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