Web3はお金がカギになる
面白いコンテンツが集まるかは、結局のところ「コンテンツを提供する人がいかに儲けることができるか」が重要となる。
かつて、EZwebやiモードが成功したのは、コンテンツの利用料を、電話料金と一緒に課金、回収するというスキームがあったからにほかならない。インターネット向けにコンテンツを提供してもクレジットカードによる課金では、当時、ユーザーがカード情報をインターネットに書き込むには抵抗があった。その点、EZwebやiモードは、4桁の暗証番号だけで課金ができたので、有料コンテンツの市場が一気に花開いたのだ。
αUで、メタバース空間を提供しつつ、NFT売買市場である「αU market」、さらにNFTや暗号資産を管理できる「αU wallet」も同時に用意したというのは、メタバースのなかで優良なコンテンツがお金儲けをできるという環境を整備したかったのだろう。
αUでは、メタバース空間でライブ配信をする人に対して、単なる投げ銭では無く、NFTによる「差し入れ」を配信者に渡せるような世界観が出てきそうだ。
髙橋社長は「Web3は今後、自然な流れになっていくと思う。KDDIとしてはWeb3に関連する物はすべて追っかけていく。特にウォレット関連は、実現するかはわからないが、リアルの銀行とモバイルの口座、さらに仮想通貨であるバーチャルな口座が将来的にはつながっていくイメージを持っている」と語る。
KDDIにはリアルな銀行としては「auじぶん銀行」、モバイルの口座として「au Pay」、さらに今回、αUで「αU wallet」を提供する。将来的には、これらが一気通貫でつながり、ユーザーはリアルからバーチャルの世界にお金を自由にやりとりできるようになりそうだ。
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