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あのクルマに乗りたい! 話題のクルマ試乗レポ 第307回

ホンダ「STEPWGN」にオプションを付けると「移動オフィス」になる件

2023年02月25日 12時00分更新

文● 栗原祥光(@yosh_kurihara) 編集●ASCII

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収納があるから荷物が多くても安心

 車を使う上で重要になってくるのが収納です。運転席の上の大型ルーフコンソール(2万6400円)は、ひざ掛けやタオルなどを入れるのに便利な一品。さらにボックスティッシュ取り出し口もあるのも◎です。

 ラゲッジスペースの汚れを防ぐ、掃除を簡単にするトレーもマストなアイテム。お借りした車両にはソフトタイプ(1万3200円)がついていましたが、濡れた荷物の積載に便利な樹脂のトレー(1万6500円~1万9800円)も用意されています。3列目を多用される方はソフトタイプを、そうでない方は樹脂タイプがよいかもしれません。

リア席のモニターでデュアルディスプレイ環境を構築する

2列目シートに15インチゲーミングノートPCを置いた状態

ノートPCを置くには、テーブルの幅が足りない

 では、実際に仕事で使ってみることにしましょう。オフィスは2列目シートを使いました。というのも2列目シートには1列目シートの背もたれに小さなテーブルがあるから。このテーブルの耐荷重は2kgであり、ノートPCを置くにも好適。と思いきや、実際に置いてみると「小さすぎる」「角度が足りない」などの問題が勃発。テーブルの面積を増やせばいいのにと思うのですが、おそらく安全基準が通らないのでしょう。結果、膝の上での作業となりました。

 STEPWGNの2列目シートのよさは、セダンやSUVでは得られない圧倒的な広さと解放感。それは長時間作業をすればするほど、疲労やストレスの違いとして感じられます。

15.6インチ リア席モニター(14万9600円)を収納した状態

15.6インチ リア席モニター(14万9600円)を使ってデュアルディスプレイ状態ができる!

 さて、15.6インチ リア席モニター(14万9600円)は、クルマの中でテレビ等を見るだけのものと思っていたのですが、それだけではありません。HDMIケーブルでPCを接続すると、デュアルディスプレイが構築できるのです。画面はミラーリング設定ですが、もちろん別画面を映し出すこともできます。メインの作業はノートPCで、メールやSNSまわりをリア席モニターに映すと、作業効率は大幅にアップします。もちろん作業BGMとして、YouTubeなどのエンターテインメントを再生するのもいいでしょう。

外からの視線を遮って仕事に集中する

プライバシーシェード(1万6500円)

セパレートカーテン(7700円)

プライバシーシェードとセパレートカーテンは1つの袋にまとめられる

プライバシーシェードは吸盤タイプで取り付けがカンタン

セパレートカーテンは車両天面のフックに取り付ける

セパレートカーテンの板を車両に差し込む

スライドドアのハンドルにセパレートカーテンのマジックテープがついたヒモをくくりつける

室内灯だけをつけた状態。セパレートカーテンがないと車内が見える

カーテンを取り付けた側の状態。車内は見えない

 さて、明かりをつけた状態で作業をすると、外から車内が丸見えです。ここで便利なのがプライバシーシェード(1万6500円)とセパレートカーテン(7700円)のセット。この手のアイテムでは、レフ板のようなタイプと布に吸盤をつけたタイプの2種類があるのですが、レフ板タイプは意外とかさばります。吸盤タイプはガラス面に跡が残る点はイマイチなのですが、取り付けカンタンなうえに、1つの袋にすべてが収納できコンパクトにまとまります。

 プライバシーシェードは、吸盤の数が多い方が天面側。あとはペタペタと貼るだけです。運転席と2列目シート以降をわけるセパレートカーテンも、天井のフックにカーテンをひっかけるなどで、簡単に取り付け可能。すべての作業をしても3分とかかりません。ちなみに完全遮光ではないので、日中車内が真っ暗、という状態にはならないのですが、それでもかなり暗い状態にまでなります。もちろん夜間なら問題ナシ。サービスエリアやパーキングエリアの照明がまぶしくて寝られない、ということから逃れられます。

車内に電気毛布を置いた状態

電気毛布の消費電力を確認。60Wなので問題ナシ

クルマのACコンセントから給電

おやすみなさい

 仕事が終われば、そのままシートを倒して寝るだけ。STEPWGNは3列目シートと手持ちのクッションなどを使えば、足まで延ばせるフラットベットが構築できますが、荷物が乗っている状態では難しいところ。結果、2列目シートを倒して、オットマンを伸ばしてベッドを作ります。冬の福島の山奥はとても寒いので、電気毛布が必須。車両とつなげ、寝るまでガンガンに布団とシートを温めます。電気を入れたまま寝てしまうと、朝バッテリーが上がってクルマが動かない、という可能性もありますので、寝る直前に車両の電源をオフに。あとはぐっすり朝まで。

窓の結露はそれほど多くなかった

 朝(といっても4時ですが)起きて準備をして気づいたのは、窓の結露が意外と少ないことに気づきました。大抵は真っ白になって、ふき取るのに難儀するのですが、セパレートカーテンのおかげか、ある程度断熱してくれたようです。これはうれしい誤算。

 こうして実際に使ってみて、ミニバン、そしてSTEPWGNの便利さに気づいた次第。それはクルマそのもののデキの良さ、快適さもさることながら、本稿で紹介したアイテムが実に有益だがら。筆者は独身ですが、それでも仕事用としてSTEPWGNが欲しいと本気で思っています!

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