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連載:今週の「ざっくり知っておきたいIT業界データ」 第69回

IT市場トレンドやユーザー動向を「3行まとめ」で理解する 2月4日~2月10日

IPA「DX白書2023」の日米企業比較、電子機器製造の半導体消費動向、ChatGPTでラブレター代筆が3割!? ほか

2023年02月13日 08時00分更新

文● 末岡洋子 編集● 大塚/TECH.ASCII.jp

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 本連載「ざっくり知っておきたいIT業界データ」では、過去1週間に調査会社などから発表されたIT市場予測やユーザー動向などのデータを、それぞれ3行にまとめてお伝えします。

 今回(2023年2月4日~2月10日)は、日米の企業におけるDXの取り組みや成果の比較、世界電子機器上位10社の半導体消費動向、AIが変える恋愛事情、SaaSが好調なDWH用DBMS市場、「働きがいのある会社」ランキングのデータを紹介します。

■[DX]企業におけるDXの日米比較――取り組みの成果が「出ている」日本は58%、米国は89%(IPA:情報処理推進機構、2月9日)
・DXに取り組む日本企業は69%、前年度から13%増
・DXの「成果が出ている」は58%、前年度の49%からアップ
・「IT分野に見識ある役員が3割以上」は27%、米国は60%

 日米企業におけるDX動向を比較調査し、戦略/人材/技術の面からDX推進の現状や課題などを包括的に解説した「DX白書2023」PDF版を公開。全社的戦略に基づきDXに取り組んでいる企業の割合は、日本は26.9%、米国は35.5%。日本では29.1%が「取り組んでいない」と回答している。日本企業のDXは「デジタイゼーション」「デジタライゼーション」では成果が出ているが、顧客価値創出やビジネスモデルの変革といった「トランスフォーメーション」レベルでは成果が不十分としている。DXの取り組みについて、成果が「出ている」という回答は日本は58%、米国は89%だった。

DXの成果については、米国企業の方が「成果が出ている」が多い(出典:IPA)

ITに見識がある役員の割合の日米比較(出典:IPA)

4種類の取り組み内容について成果をたずねたところ、全てで米国の方が「成果が出ている」が多かった(出典:IPA)

■[半導体]電子機器メーカー上位10社の2022年の半導体消費は7.6%減、PC・スマホの需要減などが要因(ガートナージャパン、2月6日)
・2022年の電子機器メーカー上位10社の半導体消費は前年比7%マイナス
・上位10社で半導体消費全体の37%を占める
・上位10社中、Samsungとソニーのみが半導体消費が前年比増加

 2022年の主要電子機器メーカーによる半導体消費調査の速報値。上位10社の半導体消費は2021年の7.6%減。その要因として、PC/スマホの需要減退、半導体チップ供給の改善、メモリ価格の下落などを挙げている。10社の顔ぶれは2021年と同じで、トップ3の順位(1位Apple、2位Samsung Electronics、3位Lenovo)も変わらず。今年は10社が全体の半導体消費の37.2%を占めた。10社中、半導体の消費が前年から増加したのはSamsungとソニーのみ。

世界の電子機器メーカー上位10社による半導体消費、2022年は2021年から7.6%減少した(出典:ガートナージャパン)

■[AI]バレンタインデー、3人に1人が「ChatGPT」を使ってラブレターを書く(McAfee、2月9日)
・30%の男性が今年のバレンタインのメッセージにAIツールを使う
・AIと人間が書いたラブレターの「区別がつかない」成人は69%
・31%(男性36%、女性26%)が出会いアプリで自分のプロフィールにAIを使用中・使用することを計画中

 バレンタインにちなみ、AIと恋愛について調べた。米国や欧州ではバレンタインは男女に関係なく好きな人に贈り物や手紙を送る日となっているが、今年のバレンタインに「ChatGPT」などのAPIツールを使ってメッセージを書こうと思っている男性は30%、全成人では26%だった。回答者の49%が、受け取ったメッセージがAIにより作成されていたら気分を害すると回答した。それでもAIツールを使う理由は、「確信が持てる」(27%)「時間がない」(21%)「思い付かない」(21%)などとなった。

「AIを使ってラブレターを書く」と回答した人の国別の比率。日本は男性10%、女性4%で最も低い(出典:McAfee

AI生成のラブレターを識別できない人の比率。世界平均では69%が「識別できなかった」(出典:McAfee

■[DBMS]DWH用DBMSは2021年度に3割成長、SaaSは今後も大幅な伸び(アイ・ティ・アール、2月9日)
・DWH用DBMS市場は2021年度、前年度比30%増加し、228億7000万円に
・2022年度は前年比29%増の予想
・提供形態ではSaaSが32%増、パッケージ市場は今後マイナス成長へ

 国内のDWH用DBMS(データウェアハウス用データベース管理システム)市場規模推移および予測。2021年度の売上高は228億8000万円、前年比30.7%増となった。従来の基幹業務データに加え、Webマーケティング、IoT関連システムのデータなど、DWHに蓄積されるデータ量の増大と多様化が成長につながっているという。2022年度も前年比29%で成長すると予想している。提供形態ではSaaSが好調、2021年~26年までのCAGR(年平均成長率)はSaaSが26.2%増、一方でパッケージはマイナス4.3%と縮小の予測。

データウェアハウス用のDBMS市場。SaaS(水色)は好調だが、パッケージ(青)は2024年より減少に転じると予想している(出典:ITR)

■[働き方]日本版「働きがいのある会社」ランキング、大規模部門はシスコ、中規模部門はコンカーがトップ(Great Place to Work Institute Japan、2月9日)
・大規模部門はシスコシステムズ、セールスフォース・ジャパン、DHLジャパン
・中規模部門はコンカー、アチーブメント、CKサンエツ
・小規模部門はあつまる、現場サポート、バーテック

 17回目となる日本の「働きがいのある会社」ランキングより。調査参加企業の634社に対して従業員エンゲージなどを調べ、大規模(従業員1000人以上)/中規模(100~999人)/小規模(25~99人)と3つの規模に分けてランキングをつけた。大規模部門では、1位と2位が2022年版から入れ替わった。3位のDHLジャパンは前回7位からアップとなる。中規模部門トップのコンカーは前年から首位を堅守した。

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