シャオミが2022年に投入した新しいタブレット「Redmi Pad」は、国内初となる「Redmi」ブランドを冠した10.61型のタブレット。3万9800円から購入できる低価格ながらも、高級感のあるボディーと見やすい90Hz駆動のディスプレーを備えたRedmi Padの実力を、実機から確認してみよう。
ボディーは薄く触感も良好
まずは外観を確認すると、ディスプレーサイズは先にも触れた通り10.61型で、サイズは縦にした状態で157.98×250.38×7.05mm、重量は445g。2021年に投入されたハイエンドモデル「Xiaomi Pad 5」のサイズが約166.25×254.69×6.85mm、重量が511gなので、それと比べればサイズは大きく変わらず、やや軽いといった印象だ。
価格や性能などを考慮すると直接的な競合となりそうなのはオッポの「OPPO Pad Air」だが、そちらはディスプレイサイズが10.3型とやや小さいが、その分サイズも約154.8×245.1×6.9mm、重量も約440gとやや小さく軽い。デザインを除けば極端な違いがあるワケではないので、甲乙つけがたい内容であることは確かだ。
基本的なデザインはXiaomi Pad 5に近く、左右対称のシンメトリーなデザインで、角に丸みはあるもののスクエアな印象。ディスプレーも狭額縁設計となっており、高級感という意味でいえば光沢感のあるXiaomi Pad 5の方がさすがに上だが、低価格タブレットにありがちな安っぽさは感じられない。
また背面にはアルミ素材を採用、マットな質感で手にした時の触感も悪くない。10型クラスのタブレットとしては薄くて軽いことから、持ち運んで利用するのにもあまり負担は感じないだろう。
側面のインターフェースを確認すると、縦にした状態で右側面に音量キーとmicroSDスロット、上面に電源キー、底面にUSB Type-C端子を搭載。上面・底面にはともに2つずつスピーカーが搭載されており、Dolby Atmosにも対応している。
チップセットより3GBまたは4GBのメモリーが動作に影響
タブレットは動画視聴が主な利用用途となるが、Redmi Padのディスプレイは解像度が2K(2000×1200ドット)で輝度が400ニト、色数も10億色、そしてリフレッシュレートも90Hzと充実度の高い内容となっている。先にも触れた通りDolby Atmosにも対応するなどスピーカーの充実も図られており、音響面での満足感も高い。
一方で基本性能を確認すると、チップセットはMediaTekの「Helio G99」を搭載。メモリーとストレージはモデルによって違いがあり、メモリー3GB/ストレージ64GB、メモリー4GB/ストレージ128GBの2つが用意されている。
Helio G99は日本で採用端末が出ていないので実力が気になるが、ベンチマークの結果を見る限りでは全体的に、クアルコムの「Snapdragon 680」を搭載したOPPO Pad Airよりやや高いという評価になる。ただゲームによってはOPPO Pad Airよりプレイが厳しい印象を受けた。いずれにせよ性能的にはエントリースマートフォン相当と捉えておくのがよさそうだ。
それでも通常操作に関しては、Xiaomi Pad 5のようにサクサクというわけにはいかないが、90Hz駆動のディスプレーも効果を発揮し、標準アプリでメールを書く、地図を見るといった軽い作業をする限りは比較的スムーズに動作する。ただ1つ気になったのが、メモリーの容量がかなり操作に影響してくることだ。
実は今回お借りしているのはメモリーが3GBのモデルなのだが、AAAクラスのゲームなどメモリーを多く消費するアプリを動かした後にホーム画面に戻ろうとすると、数秒程度待たされることが多かった。
しかもメモリーが3GBのモデルでは、画面を分割してアプリを2つ同時に利用することもできない。そうしたことからタブレットの利用頻度が多いのであれば、最初からメモリーが4GBのモデルを選ぶべきだろう。

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