年末商戦でQuest 2がどれだけ売れるかが勝負
今回はひとまず出血を止めるということで人員削減に踏み込みましたが、今後どうなるかはまだ読めません。考えられるのはメタバース部門への投資を減らすことですが、そうするとメタバース技術の発展が鈍ってしまうことになりそうです。
短期的に言えば、メタにとって重要なのは年末商戦です。
去年はQuest 2がものすごく売れましたが、同じようなピークを作れるのか。売上の勢いが弱まってフェイドアウトすることになってしまうと、それもまた業績として批判される材料になってしまいます。以前はバイオハザードのような目玉タイトルが用意されていましたが、「年末商戦はこれ」というゲームが特に思いつかないのが苦しいところです。以前紹介した「BONELAB」は大ヒットしており、私の推計では販売本数は100万本に達しているのではと思っているのですが。
またタイミングも悪いですよね。Quest 2の後継機種「Quest 3」は来秋発売と事実上予告されていますし、新製品の「Quest Pro」は値段が高すぎて売上には大きく貢献しそうにありません。Quest Proが在庫切れになるほど売れているという情報はまだ出ていません。
ただ、リストラの発表後、株価は少し持ち直し、現在は113ドル程度で取引されています。それでも、回復までには長い道のりが待っていそうです。
いずれにしても年末商戦の結果次第ではメタバース部門の生き残りにとっても大きな影響が出てくると思います。もしメタバース部門をシュリンクさせるということになったらこの連載も終わってしまいますので、頑張っていただきたいですね。

この連載の記事
-
第96回
AI
AI生成の3Dデータが実用レベルに近づいてきた -
第95回
AI
月3万円で使えるOpenAIの「Deep Research」 驚異的だが、情報格差が広がる不安も感じた -
第94回
トピックス
1000円あればOpenAIレベルのAIが作れる DeepSeekで注目の「蒸留」とは -
第93回
AI
DeepSeek R1、無料で使えるAIとしては最強クラス -
第92回
AI
動画生成AI、ついにアダルトの扉が開く -
第91回
AI
AIの書いた小説が普通に面白い ChatGPT「o1」驚きの文章力 -
第90回
トピックス
画像生成AIで年賀状 リアルな人物も簡単に -
第89回
AI
OpenAI「Sora」残念な離陸 中国勢が飛躍する動画生成AI -
第88回
AI
1枚の画像から、歩き回れる“世界”ができる 来年のAIは「ワールドモデル」がやばい -
第87回
AI
画像生成AIの進化が早すぎる 2024年に起きたことまとめ -
第86回
AI
イラストに強すぎる画像生成AIモデル SDXL系「NoobAI-XL」の衝撃 - この連載の一覧へ