モバイル版オリジナルの「タクティカルフォーカス」など新たな要素にも注目
『シージ』の“唯一無二”をよりカジュアルに堪能『レインボーシックス モバイル』の魅力とは?
『シージ』の楽しさをカジュアルに成立させる
『レインボーシックス モバイル』は『シージ』が持つこれらの楽しさを抽出し、カジュアルに楽しむことができる作品であり、『シージ』が濃厚な「ミリタリーシューター」である一方で、『モバイル』は「ミリタリースーパーヒーロー」と位置づけられている。ドローンによる索敵や補強のほか、壁や床の開通などでマップを好きに活用して戦略を組み立てる『シージ』の楽しさはそのままに、より親しみやすいタイトルとして作られているというわけだ。
親しみやすさとして、まずビジュアルデザインの変化が挙げられる。オペレーターの見た目は、黒がベースの装備から一転し、カジュアルな装いに変化している。例えば、「Hibana」は白と赤の目立つカラーに、「Kapkan」はジャージのような服になっているなど、どちらかといえば同ユービーアイソフトが手掛ける『ディビジョン』シリーズのような、街のヒーローとして戦うようなファッション感覚だ。
また、マップのデザインも『シージ』から一部調整がなされている。例えば、マップ「銀行」の階段はわかりやすい色に塗られ、複数ある階段のどれかが、直感的に理解できるようになっているほか、マップでアクセスしにくい場所への導線を確保するため、新たな階段や洞窟などのルートが設けられている。
複雑なマップにおいて、新たな射線やルートを開拓することで本作の楽しさは増していくものであるが、カジュアルに遊ぶには少々広すぎるという判断だろう。
また、先行プレイ段階で実装されているモードでは、2ラウンド先取の最大3ラウンドとなっている。『シージ』のクイックマッチ(最もカジュアルなモード)では3ラウンド先取の最大5ラウンドと比較すると、かなり手軽にプレイできることがわかる。
防衛地点はマップのなかに複数あり、その中からランダムで選択されるが、拠点としては存在するが、今回の目標ではない場所をドローンなどで視認した場合、画面に「爆弾は目標Xには存在しない」という旨が表示される機能など、『シージ』へ逆輸入してもいいのではと思えるような、細やかな心配りも見られる。
『シージ』と比較して感じる“モダンさ”
そしてやはり、『シージ』プレイヤーからすると、モダンなインターフェイスが少し羨ましく感じる。『シージ』も幾度となくアップデートを重ねてUIを刷新してきたが、流石にイチから設計されているだけあって、MVPモーションなど含め、試合前後の演出がモダンで豪華だ。ラウンド毎には、そのラウンドで活躍したプレイヤーのシーンが再生される機能もあり、“最近のゲーム”であることを感じる。
また、モバイル端末向け作品ということで、自動で射撃を行なってくれる「タクティカルフォーカス」という機能も実装されている。これはエイムダウン(照準を覗き込む)ボタンを長押しすると、照準に入り込んだ敵に対して自動射撃してくれるというもの。効果時間は数秒と短いものなので、敵が来るタイミングで上手く使うことが大切になってくる。
当然、タッチ操作が主となるため、射撃や移動、しゃがみやリロードといった各種操作を自由にカスタムすることもできる。なお、コントローラー(DualSense)を接続してみたところ、コンソール版と同様の感覚でプレイすることはできたが、設定項目などは確認できないため、現段階では正式にサポートされていないと考えられる。
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