来歴情報は改ざん不可能
例えば、有名人による不倫のやりとりが記されたLINEのスクリーンショット画像が、週刊誌の編集部に持ち込まれたとしよう。編集部の記者は関係者にもインタビュー取材をして、実際に不倫の関係にあるのか、記事にしても訴えられないかの事実確認を進めていく。
ここでスクリーンショット画像が、どのスマートフォンでいつ撮影されたものかも確認する。ここにキチンと来歴情報があれば「ホンモノ」と認定し、証拠として記事に掲載できるというわけだ。
一方、来歴情報がなかったり、Photoshopで加工されたデータだとわかると「偽物」ということで、記事掲載は見送りになる。
これまでも写真であればExifのようの撮影機材のメーカーやモデル名、解像度、シャッター速度などが付与されているが、改ざんが可能だ。CAIの取り組みでは、こうした情報は暗号化され、改ざんできないようになっている。
メディアなど様々な企業が参加すべき
CAIの取り組みが普及しても、ネットからはフェイク画像はなくならないだろう。今後、AIが作った画像など、巧妙なフェイク画像がさらに氾濫することは間違いない。
しかし、「誰が作ったものか」「どういった編集過程が施されたのか」「どういった画像が重ね合わさってできたのか」というのを誰もが簡単に確認できるようになることで、だまされたりする心配は一気に無くなるのではないか。
CAIの取り組みが一般的に広まるにはあと数年はかかりそうだが、誰もが「フェイク画像にだまされない」ためにもメディアを筆頭に様々な企業がCAIに参加していくべきだろう。
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