脳内イメージが可視化できる？ 期待したいIoT、AIスタートアップ5社

あなたの「理想」を可視化する
株式会社MaiND Lab

株式会社MaiND Labは頭の中のイメージを可視化する技術の研究・製品化を行っている。特に現在はモノや人を魅力的と思う物差しを実用化しようとしている。

株式会社MaiND Lab 代表取締役 内藤 智之氏

　例えば男性は、頭の中に自分が魅力的だと思う女性の理想的なイメージ（心的テンプレート）を持っており、目の前にいる女性がそれに類似しているかどうかでその女性が魅力的かどうかを判断しているという基礎研究がある。MaiND Labの技術はこの頭の中の心的テンプレートを取り出す技術であり、その男性にとって魅力的な女性を顔画像データの中から抽出することができる。

　3月にこの技術を用いたスマホ用アプリをリリース予定で、これはAIの生成した30枚程度の画像データに対する評価に基づいてその人の心的テンプレート、つまりその人にとって最も魅力的なモノ・人を生成する。例えば魅力的な女性について評価を行えば、理想的な女性像を生成することができるし、魅力的なクルマについて評価を行えば、理想的なクルマの外観を得ることができる。

　そして一度心的テンプレートを獲得できれば、そこからの類似度を計算することにより、実際の女性や自動車がどのくらいその人にとって魅力的に映るかを数値化することができる。これは婚活支援サイトや自動車ディーラーの営業マンにとっては有用なサービスとなるだろう。

　また、この技術を応用すると、例えばある人にとって魅力的な顔の心的テンプレートが分かれば、SNSのプロフィール画像をそれに合わせて微修正していくといったことができる。あるいは既存の2次元キャラクターから新たなキャラクターを生成することも可能となる。

　過去に見た画像に対する類似度を測定することにより、見た画像（に近い画像）を生成することもできる。現代におけるモンタージュ写真の合成ということができるだろう。さらに、顔の心的テンプレートとクルマの心的テンプレートの相関関係もモデル化済みで、つまり魅力的なクルマが分かれば魅力的な顔もわかるということになる。ECサイトでのレコメンデーションシステムのブラシュアップなど、幅広い応用が期待できる。