東急 渋谷駅周辺でSub6帯5G基地局シェアリングサービスを提供開始

文●ASCII

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 Sharing Design株式会社と東急株式会社は5月18日、渋谷駅周辺を中心に、複数の携帯通信事業者向けに5G基地局シェアリングサービスの開始を発表。ライブ配信などにも対応可能な高速大容量のSub6GHz帯で5G環境を提供する。

対象エリア(渋谷駅周辺エリア上空写真)

 5Gは、2021年にサービスをスタートした高速、大容量の次世代サービスであるが、4Gと比べ、5Gの電波は直進性が強く、障害物や壁を迂回できず、4Gのように遠くまで飛ばないという課題がある。つまり、これまで屋外の4G基地局で受信できた建物でも、5Gの電波が屋内まで届かない場合がある。そのため、屋内にも新しくアンテナを増設する必要があり、その際、4Gより多くの配線や電力供給設備が必要とされ、また、携帯キャリアごとにセンター設備を置く必要が出てくる。

 基地局シェアリングサービスであれば、建物内の各携帯キャリアのアンテナを一つにまとめることができ、設置空間の省スペース化、配線や機器台数も削減でき、電気料金も大幅に削減可能となる。

 今回の取り組みでは、渋谷区の中でも特に人の往来や滞留が多い渋谷スクランブル交差点、渋谷駅前ハチ公前広場や渋谷マークシティおよび渋谷地下街の一部エリアを対象に5G電波環境を整備している。各場所にて、複数の携帯キャリアと通信速度、他の基地局との電波干渉や基地局間の接続切替え時の円滑な通信移行などの技術検証を行い、完了後、順次商用化していく予定。

 東急株式会社は、渋谷区と渋谷駅前を中心とした5G環境の面的整備について、「渋谷区産業・観光ビジョン」と「エンタテイメントシティSHIBUYA」の実現に関する包括連携協定を締結しており、この取り組みは同協定に資するものになっている。今後、東急線各駅、商業施設などにも5Gを展開し、 東急線沿線のデジタル都市基盤を整備するとともに、5Gを活用した新たなサービスの拡大を支援することで「日本一住みたい沿線」の実現を目指している。また、Sharing Design株式会社は全国の自治体、鉄道事業者や商業施設事業者との協業を検討しており、今回の取り組みを皮切りに携帯通信事業者向け5G基地局シェアリングサービスの全国展開を進めている。

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