自動車ライターの矢田部明子です。今回は、2021年に国内で最も売れたクルマ、トヨタ「ヤリス」に試乗してきました。主に日常使いをしてみて「良かったこと&気になるところ」を、包み隠さずお伝えできればと思います。購入をご検討されていらっしゃる方は、ぜひ参考にしてみてください!
「ヤリス」はこんな車!
元々ヴィッツの海外名だったヤリス。それが2020年2月10日に登場した4代目から世界共通でヤリスに統一されたのです。ヤリスは軽快なハンドリングや、最新の安全性能などが魅力のコンパクトカーです。コンパクトカー向けTNGAプラットフォーム、新開発となる「直列3気筒1.5Lダイナミックフォースエンジン」を採用し、安定性に優れた走りが追求されています。ちなみに、ヤリスには派生車種としてSUVモデルの「ヤリスクロス」、WRCで戦うために生まれたスポーツモデル「GRヤリス」も登場しています。同じヤリスとはいえども、その個性にはかなり違いがあるので、そちらも別の機会にレポートしていきたいなと思います! まずはベースモデルからです。
トヨタ「ヤリス Z(ガソリン・CVT・2WD)」の主なスペック | |
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サイズ | 全長3940×全幅1695×全高1500mm |
ホイールベース | 2550mm |
車重 | 1020kg |
エンジン | 1.5L 直列3気筒 |
最大出力 | 120PS(88kW)/6600rpm |
最大トルク | 145N・m(14.8kgf・m)/4800~5200rpm |
車両価格 | 197万1000円(税込) |
ヤリスのグッとくるところ その1
車両価格の選択肢が多い
私がヤリスを愛車に選ぶとしたら、どこに1番グッとくるだろう? と考えた結果、まず車両価格の選択肢が多いことに購入意欲を掻き立てられました。エントリーモデルの「X“Bパッケージ”1.0L・CVT・2WD」が139万5000円(税込)に対して、最上級グレードの「HYBRID Z 1.5L・E-Four」は252万2000円(税込)と、その差はざっと113万円。なので、自分の予算に合うヤリスを選ぶことができます。
ほかには、車両価格によって見た目に大きな違いがないところもポイントです。なぜなら、人気のクルマというだけに、沢山の人がカタログを見て、グレードごとの価格帯を把握していると思うからです。そんな中、あの人は〇〇円の方のヤリスに乗っている、マウントを取られるのは私的には少し嫌だなと感じるからです。
あとは、ガソリン車 or ハイブリッド車、CVT or MTなど走行性能に関しての選択肢が多いのもうれしい点ですね。
ヤリスのグッとくるところ その2
狭い都内でもスイスイの走行性能
外観だけ見ると、Aピラーが太いかな? と感じたのですが、フロントガラスの下部が低いので、左右の確認がとてもしやすいです。さらに、車体がコンパクトなので、小回りが効く&細い道もスイスイ行けます。たとえば、道路際に車が路駐してあっても、中央線をはみ出すことなく追い越せたりします。日本の道路事情に適したサイズ感は運転しやすかったです。
1番助かったのは、ステアリング・アクセル・ブレーキの操作を制御し、駐車操作をアシストしてくれる機能です。爽快な走りが注目されがちですが、運転が苦手な人のこともしっかり考えているのが、私的にはグッとくるポイントでした。
加えて軽やかに走ってくれて、アクセルを踏めばキレのある加速をしてくれる。誰が乗っても、運転しやすい&楽しめる仕様になっていました。また、燃費が良いので、家計にも優しいです♪
もちろんすべてが良かったわけではなく、気になった部分もあります。前方視界は良好でしたが、Cピラーが太いので、後方は右左が見えずらいです。駐車時の安全確認や、都内を走っていると信号待ちや交差点を曲がる時に自転車が後ろから追い越していくシーンが多く、Cピラーで見えずらい位置から来られるとヒヤッとしました。たまに赤信号なのに横断歩道を渡ろうとしたり、車道を走っていたのに急に歩道を走る人もいるので、注意深く安全確認するという意味でも後方視界はもう少し広くても良いのかなと思いました。
ほかには、エンジン音が大きいと感じる人はいるかもしれません。といっても、嫌なエンジン音ではなく走行意欲を掻き立てるような音なのですが、静かな車内が良いという人には厳しいかもしれません。ちなみに、後方に乗ったカメラマン曰く、エンジン音は気にならないけど、ロードノイズが若干大きめとのことでした。ただ、コチラに関しても「自分はこの音好きだけどね」とのこと。ロードノイズはタイヤの種類である程度抑えられますしね。
ヤリスのグッとくるところ その3
スペースを利用して、よく考えられた収納
機構的に、決して広いとはいえない車内を活かした収納が沢山ありました。たとえば、下の写真のような助手席の下の引き出しです。
ほかには、両サイドにドリンクホルダーなど一般的な収納が付いています。良いなと思ったのは、どの収納も取ってつけた感がなく、車内の雰囲気を崩さずバランスの良い配置をしてあることです。
フロントコンソール上部にUSBソケットがあるのですが、スマホを充電した時にコードがシフトレバーにひっかかってしまうのと、サイズによっては若干スマホがはみ出てしまうのが気になりました。
ディスプレー下のセンターオープントレイにはスマホが収まるのですが、充電するとコードがエアコンの部分にかかってしまうで、少し使いにくいかなと。
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