11月16日、バルミューダが初の5Gスマートフォン製品「BALMUDA Phone(バルミューダ フォン)」を発表しました。しかしネット上ではスペックに対して価格が高すぎるとの声が相次いでいます。なぜこんなことになったのか、実機に触れてみた印象と合わせて考察します。
「スマホをあまり使わない」人向けの高級スマホ?
バルミューダフォンの価格はSIMフリー版で税込10万4800円とハイエンド並み。しかしスペックはミッドレンジ級であることから不満の声が上がっています。生産台数が少ないために価格を下げにくく、そこに独自アプリの開発費がのしかかっているようです。
バルミューダの立ち位置として、既存のスマホと真正面から競争する気はなさそうです。むしろ寺尾玄社長は「スマホ画面に没頭しすぎるのはおかしい」とも指摘しています。電力会社やタバコ会社が使いすぎに注意を呼びかけることはありますが、これからスマホを売ろうとする端末メーカーとしては異例のメッセージです。
スマホをあまり使わない人向けにはローエンド価格帯の製品もありますが、だからといって「安物は持ちたくない」人もいます。このようにバルミューダフォンはかなりニッチな領域に向けた製品になっており、スマホをよく使う人やコスパ重視の人から見ると対極にある存在といえます。

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