いまフィンテックで最も熱い分野が「後払い」サービスです。興味深いのは、クレジットカードを持っているにも関わらず後払いを使う人が意外なほど多いこと。その理由を探っていくと、後払いサービスが秘める大きな可能性が見えてきました。
世界的に盛り上がる後払いサービス
英語圏ではBNPL(Buy Now, Pay Later)の略語で広まっている後払いサービスは、商品を先に受け取り、お金は後で払う支払い手段です。「手数料無料」をうたうサービスも多く、無料で支払いを3〜4回に分割できます。
日本でもNP後払いやペイディが知られています。たとえばアップルではペイディが導入されており、iPhoneやMacなら24回、iPadやアクセサリー製品は3回の分割払いを金利0%で利用できます。
金利0%といっても実際には加盟店側が手数料を負担しているわけですが、それはクレジットカードなどでも同様です。後払いを入れておけば販売機会を逃すことがなく、売上が伸びるとの認識が広まり、導入が進んでいるようです。
ペイディは日本発の企業ですがPayPalが買収を発表。米国のアマゾンはナスダック上場の米Affirmを後払いに採用。小型の決済端末で知られるSquareはオーストラリアのAfterpayを買収、ソフトバンクグループのビジョンファンドはスウェーデンのKlarnaに出資するなど、世界的に大きなニュースが相次いでいます。
この連載の記事
-
第270回
スマホ
iPhone値上げ、Pixel躍進──2022年のスマホを振り返る -
第269回
Apple
アップル「iPad(第10世代)」なぜ値上げ? -
第268回
iPhone
iPhone「mini」ユーザーはどこへ向かうのか -
第267回
Apple
アップル「M2 MacBook Air」M1ユーザー視点でレビュー -
第266回
スマホ
iPhone値上げ 高コスパAndroidにチャンスはあるか -
第265回
Apple
アップル製品の「壁」を取り払う新機能に注目 #WWDC22 -
第264回
スマホ
メガネをかけると大画面? 「Nreal Air」を試した -
第263回
ビジネス
在庫不足のアップル、コスト増のアマゾン──GAFA決算、各社の課題浮き彫り -
第262回
PC
出張用のPCやモバイル回線を見直した -
第261回
Apple
アップル「Mac Studio」Mac miniから買い換える価値はある? -
第260回
スマホ
楽天モバイル「Apple Watch」は新たな強みになるか - この連載の一覧へ