6G時代は「人口カバー率」から「国土カバー率」へ
これまで移動体通信は約10年ごとに通信方式が進化してきた。しかし、5Gに関しては4Gの通信方式をそのまま継承している。5Gは4Gに比べて使える周波数の幅が圧倒的に広いというのが特徴になる。4Gでは770MHzの幅だったが、5Gでは2.2GHzまで広がる。幅が広くなるので、高速通信が可能になるというわけだ。
5Gでは、これまで使われていなかった「ミリ派」が使われるようになったが、6Gではさらにその上を行く「テラヘルツ帯」の活用を視野に入れている。もはや電波でなく、光に近くなるのだが、テラヘルツ帯の活用により、さらに高速通信が提供できるようになるという。
もうひとつ、6Gに向けて広がりを見せるのがエリアカバーだ。4Gまでは人が通信をすることを前提にエリカカバーが行なわれてきたが、5Gや6G時代にはモノが通信することが前提となる。そのため、これまでの「人口カバー率」から「国土カバー率」が重要になってくる。
ソフトバンクではすでに、上空20キロに太陽光を動力とする「HAPS」という飛行機を飛ばし、地上から吹いた(出した)電波を地上に中継し、地上をエリアするという研究開発を進めている。地上に向けて吹く電波はスマホで使える周波数帯となっており、エリアを一気に広げたり、災害時に地上の基地局がダウンしたときに利用できるようになるとされているのだ。

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