最新パーツ性能チェック 第341回
最大30%のパフォーマンス向上!?
「Resizable BAR」の効果をGeForce RTX 30シリーズまとめて検証!人気ゲーム13本でフレームレートを計ってみた
2021年05月01日 18時00分更新
「DIRT 5」ではWQHDでないとメリットはない?
続いては「DIRT 5」で試してみよう。3月末のアップデートでエンジンに手が入り、DXRを利用した影の表現と、FidelityFXを利用したアンビエントオクルージョン(AO)が利用可能になった。
まずはDXRやFidelityFXは除外し、これまで利用可能だった設定のみで検証する。画質は“Ultra High”とし、動的解像度設定は無効とした。内蔵ベンチマーク機能を利用してフレームレートを計測する。
全体傾向としては、Horizon Zero Dawnの4Kで見られた、GPUヒエラルキーの間に見えない壁が立ちはだかっているようなグラフになった。フルHDでは5種類のGPU中4つでResizable BAR有効時の平均fpsがマイナスに、残る1つも1%に満たない増加となった。
しかし、WQHDになるとRTX 3080 FEで5.7%伸びる。Resizable BARでフレームレートが伸びるGPUはRTX 3080より上という印象だ。ただ、4KになるとWQHDよりも効果が減るどころか、わずかにマイナスになるGPUも出てくる。
唯一4Kでフレームレートを大きく伸ばしているのはRTX 3090のみであるため、メモリーバス幅がある程度太くないとDIRT 5ではResizable BARの恩恵に浴することができないと示唆される。
ではDXRを有効化し、さらにFidelityFX AO“Ultra High”も追加した最高画質設定でのパフォーマンスもチェックしよう。
今度はフルHDでほとんどのGPUにおいて平均fpsの上昇が確認でき、WQHD→4KとなるにつれResizable BARがマイナス効果を生む傾向があることが確認できた。ひとくちにDXR有効時といっても、ゲームエンジンの設計次第でResizable BARの価値は異なる傾向を見せるのが面白い。

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