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松村太郎の「アップル時評」ニュース解説・戦略分析 第136回

アップルが環境問題に取り組むのはビジネスのため

2021年03月26日 09時00分更新

文● 松村太郎 編集● ASCII

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 アップルは3月17日、再生可能エネルギーのプロジェクトに関する新しい情報を公表しました。グリーンボンドで調達した資金による、再生可能エネルギーの創出プロジェクトの進行について、詳しい情報を明らかにしています。

 アップルはこれまでも、地球環境問題、とくに気候変動と、製造に関わるクローズドサイクルの実現に向けて取り組みを強めてきました。

 昨年インパクトがあった発表は、2030年までに販売するすべてのデバイス製造において、温室効果ガスの排出をみなし上ゼロにする「カーボンニュートラル」計画です。すでにアップルの本社や直営店などの運営はカーボンニュートラルで実現。巨大な発電施設を備えるApple Parkは象徴的です。国土が狭い日本においても、ビルの屋上を借りてソーラーパネルを設置する手法により、使用する電力量を二酸化炭素の排出なしで作り出すサイクルにこぎ着けています。

 現在、サプライヤーに対しても再生可能エネルギーへの転換を進めていますが、目下の大きな問題は、製品が中国で作られて、飛行機で運ばれてくる点。iPhone 12は箱を半分ほどの容積に小さくして、よりたくさんのiPhoneを1度の輸送で運べるようにするなど、輸送の際の温室効果ガスの排出量の削減にも取り組んでいますが、やはり飛行機での輸送は止められません。

 そのため、実際に使う分以上の再生可能エネルギーを作り出さなければカーボンニュートラルの実現ができない事情があります。アップルは自社やサプライヤー以外でも、世界で再生可能エネルギー投資をしなければなりません。そのために作ったのがグリーンボンド。環境投資のための債権発行でした。

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