早くも今年のベストバイSUVが決定か!? ルノー「キャプチャー」は走りも雰囲気もイイ
2021年03月06日 15時00分更新
スポーティーな走り(Sports)と実用性(Utility)を兼ね備えたクルマ(Vehicle)こと、SUVの人気は日本に留まらず世界でも大人気。その中で「都市型SUV」や「コンパクトSUV」と呼ばれるBセグメントSUVは激戦区で、各社から力作が登場しています。ですが、その多くは燃費のよいエンジンを搭載したエコ(Eco)で実用的だけれど、イマイチ走りが楽しめないEUVが殆どではないでしょうか?
その中で2月に日本上陸したばかりのルノー「キャプチャー」は、真のコンパクトSUVと言えるモデル。いきなり結論めいた事を申し上げますが、とにかく走りがイイ! 内装もイイ! 見た目もイイ! それでいながら、値段も国産BセグSUVの上位モデルとあまり変わらない約300万円! 勝手ながら現時点での「ベストバイなSUV」だと断言します!
筆者お気に入りの
日産キックスも良いSUVだが……
例年、年末になると1年を通して優れた1台を選ぶカー・オブ・ザ・イヤーが実施されます。昨年はスバルのレヴォーグが選出されました。レヴォーグは確かに素晴らしい1台です。筆者もちょっと乗る機会があったのですが、パッケージングの良さにビックリしました。ですがイマドキはステーションワゴンよりSUVの方が人気ですし、レヴォーグは最低グレードで310万2000円税込からと結構いいお値段。
そこでSUVらしいルックスと、e-POWER由来の静かさとトルク、Bセグメントという日本にピッタリの大きさと使い勝手、何より値段と完成度の高さから、日産の「キックス e-POWER」を勝手に2020年のベストバイとしてASCII.jpで推しました。何一つ権威ありませんけれど(2020年のクルマでベストバイを挙げるとしたら日産「キックス」しかない!)。
そのような内容の記事を書いて起きながら、新年あけて2ヵ月と少し、舌の根も乾かぬうちに「ルノーのキャプチャーを推すとは何事だ!?」というご意見はごもっとも。でも、12月に日本上陸していたらベストバイに推していたことでしょう。とはいえ、日産キックスは本当に完成度の高いイイクルマ。それは間違いありません。
ルノー・日産・三菱が共同開発した
プラットフォームを使用
先代のルノー・キャプチャーが登場したのは2013年のこと。Bセグメント・ハッチバックであるルーテシアをベースに、SUV化したモデルとして登場しました。当時、コンパクトSUVといえば、日産JUKEやHondaのVEZELがある程度。欧州の主要ブランドにBセグメントSUVというクルマはほぼありませんでした。この「コンパクトカーでは手狭だけれど、大きなSUVはちょっと……」というユーザー心理にピッタリ合致し、欧州で大人気に。その後、各社からBセグメントSUVが相次いで登場しましたが、それでもキャプチャーの人気は衰えること知らず。なんと2019年までの累計出荷台数は190万台を超えたのだとか。日本でも発売当初は注目されたそうですが、その後各社から強力なライバルが出たこと、そして日本のユーザーは運転支援などの装備を求めた結果、街で姿を見かけることは少なかったように思います。
2台目となる新型キャプチャーは2019年に本国フランスで登場。日本には、遅れること約1年の2021年2月の上陸となりました。シャシーは新型ルノー・ルーテシアのほか、日産NOTE e-POWERでも使われている、ルノー・日産・三菱が共同開発した新型プラットフォーム「CFM B」を採用。重量は1310kgと、SUVとしては比較的軽量なのも注目すべきところで、この軽さが走りに活きるのは言うまでもありません。
ルーテシアは新型になってもボディーサイズは変わらなかったのですが、キャプチャーは全幅1.5cm、全長約10cm伸長されて大型化。「コンパクトカーでは物足りない方はSUVをどうぞ」という考えなのでしょう。大型化といっても、全幅は約1795mm、全長4230mmなので、日本の狭い住宅街の道でも苦はないハズ。全高は1590mmと、立体駐車場の高さ制限(1550ミリ)を少しオーバーしているのですが、アンテナがバータイプではなくシャークフィンですので「ひょっとしたら入るかも」という期待を抱かせます。実際に入るか否かは試していないので、別の機会に試してみようかと。
エクステリアは丸みを帯びたデザインから、直線を多用した精悍なフォルムへ。フロントヘッドライトは近年のルノーではおなじみのCシェイプと呼ばれるポジションライトが配されています。SUVというと大きなグリルがドーン! というイメージが強いですが、他社を見回してもコンパクトSUVでは大きなグリルよりも、こういったデザインが多いですね。
横から見ると、きちんとSUVらしい後端上部がスラントしたクーペスタイル。全体的に直線を基調としてマッシヴな印象を与えています。そしてウインドウ下部に、流れを表現するかのようにクロームメッキ調のパーツがあしらわれていて、2トーンボディーを強調。2トーンは珍しくありませんが、個人的に初めて2トーンを見たのは初代キャプチャーだったような記憶があります。

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